目次
Web集客とは?
まず初めに、Web集客の特徴やメリットについて簡単にご説明いたします。
Web集客とは、インターネットを活用して、自社のWebサイト(ホームページ、EC など)に、見込み顧客を集めるための方法全般を指します。具体的には、検索エンジン(GoogleやYahoo!など)やSNS(TwitterやInstagram)、Web広告、動画サイト(YouTube)などのさまざまな種類のプラットフォームを使用して、見込み顧客を獲得するための施策です。
従来のチラシ配布や展示会などのオフライン集客方法に比べ、Web集客は印刷費や配送費、人員の確保が不要で、比較的低コストで実施できる点が大きなメリットです。SNSを活用すれば、無料でアカウントを作成し、すぐに集客活動を開始できるため、初期投資を抑えられたりします。
特にマーケティング部門が立ち上がったばかりで、予算が限られている企業にとって、大きなコストをかけずに無料で集客活動が行えるという点は大きな利点ですよね。
また、インターネットを使った集客の特徴として、ターゲットを絞り込んでアプローチできる点があります。アクセス解析ツールを活用すれば、訪問者数や流入経路ごとのデータを確認でき、そのデータをもとに集客施策を常に最適化することができます。
【厳選】Web集客の施策一覧(優先度付き)
Web集客の種類は多岐に渡りますが、ターゲット層や目的に応じて最適な手法を選ぶことが重要です。無料で始められる施策(SEO、SNS、など)から、広告費をかけて集客を強化する施策(Web広告など)まで、さまざまな選択肢があります。
今回ご紹介するWeb集客の施策一覧には、実際に未知株式会社が活用したものも含めて、特に効果的だった手法を厳選しています。
特に気になるのは、「費用感」や「成果が出るまでにかかる期間」ではないでしょうか。これらの点について、弊社が実践した結果を基に、「リード獲得までにかかった費用」と「成果を実感するまでの期間」を具体的に記載しています。
優先度 | Web集客方法 | 概要 | 費用感 | 成果期間 |
高 | SEO(検索エンジン最適化) | Webサイトを検索エンジンに最適化し、自然検索結果で上位表示させる施策。 | 0円~ | 3カ月 |
高 | オウンドメディア運用 | 自社で所有・管理するメディア(ブログ、ニュースサイト)のこと。コンテンツを定期的に発信し、顧客や見込み客を集めるマーケティング手法です。 | 0円~ | 4カ月 |
高 | GBP(Googleビジネスプロフィール) | ビジネス情報をGoogle検索やGoogleマップに掲載・管理できます。少し時間がかかりますが、地元顧客に対しては即効性があります。 | 0円~ | 1カ月 |
中 | メールマーケティング | 自社の顧客リストや見込み客リストに対して、定期的にメルマガやPRメールを配信する手法です。 | 0円~ | 1ヵ月 |
中 | Webセミナー(ウェビナー) | ウェビナーを通じて、自社の製品・サービスの説明や専門知識の提供、業界トレンドの共有などを行い、見込み顧客との接点を作ることができます。 | 0円~ | 3カ月 |
低~中 | SNS投稿 | Twitter(X)・Instagram・Facebook・LinkedInなどのソーシャルメディアプラットフォーム上で情報を発信し、ユーザーとのつながりを強化しながら集客を行う方法です。 | 0円~ | 1ヵ月 |
低~中 | YouTube | 企業が自社のYouTubeチャンネルを通じて動画コンテンツを配信し、商品・サービスの紹介、ハウツー動画、企業の取り組みなどを発信する。 | 0円~ | 1ヵ月 |
高 | Web広告(リスティング/ディスプレイ) | Web広告は、インターネット上で広告を配信し、見込み顧客にアプローチする集客手法です。 | 100,000円~ | 2,3日 |
中 | 外部サイト寄稿 | 商品やサービスの比較サイトやポータルサイトに自社の情報を掲載し、集客を図る手法です。料金比較サイト、商品レビューサイト、業界特化型のポータルサイトなど。 | 10,000円~ | 2,3日 |
高 | 資料掲載サイトの登録 | 資料提供ポータルサイトに自社の資料やホワイトペーパー、eBookなどを掲載することで、見込み顧客の獲得を目指す手法です。 | 30,000円~/1件 | 2,3日 |
これらは、実際に未知株式会社が行った中でも特に効果的だったWeb集客手法の一部です。その他にもいくつかの手法を試しましたが、現時点では上記の施策が効果を上げており、集客の実績が得られています。今後も、さらに効果的だった施策が見つかれば、随時こちらに更新していく予定です。
Web集客の主な方法と具体例
それぞれのWeb集客手法について、弊社の経験を加えながら、具体的な方法をご紹介します。可能な範囲で実績や成果を含めて解説いたしますので、ぜひ参考にしてください。
【無料】SEO(検索エンジン最適化)
SEO(Search Engine Optimization、検索エンジン最適化)は、Webサイトを検索エンジンに最適化して、検索結果で上位表示させるための施策です。
Web集客におけるSEO施策の重要性は、検索結果で自社サイトを上位表示させることによって、自然検索からのアクセスを大幅に増加させる点にあります。
下記の表は、seoClarityが7,500億回以上のインプレッションと300億回以上のクリックの検索結果を分析し、算出した日本の順位ごとの平均クリック率(CTR)です。
1位のCTRは13.94%で、2位になると7.52%に減少し、1位と2位ではCTRが約2倍の差があることがわかります。さらに、3位以下ではCTRが5%未満に落ち込み、1位と4倍以上の差が開くことが明確に示されています。
検索順位 | クリック率(CTR) |
1位 | 13.94% |
2位 | 7.52% |
3位 | 4.68% |
4位 | 3.91% |
5位 | 2.98% |
出典:2021 CTR Research Study(seoClarity)
このことから、多くの企業が検索順位を上げるための施策「SEO対策」に取り組んでいます。Web集客戦略の中心的な部分であり、長期的に見ると非常に投資対効果の高い施策です。
SEO施策におけるWeb集客の成果
それでは実際に弊社で行ったSEO施策の事例を紹介します。紹介するのは、主にサービスページの最適化と、オウンドメディア(コラム記事)の最適化です。オウンドメディアに関しては後ほど詳しくご説明いたしますが、今回は特にサービスページでのSEO施策が効果を上げました。
特に注力したのは、商材名での指名検索が取れていないことが機会損失に繋がっていると考え、インタビュー支援やMVVコンサル支援などのサービスページのSEO最大化を狙いました。既存ページの改修作業は約1ヶ月で完了。その結果、指名検索で1位を獲得し、関連キーワードでも検索順位1位~3位を安定的にキープすることができました。
結果的に、毎月5~10件以上の問い合わせをコンスタントに獲得できるようになりました。実際にかかった費用は改修費の数万円のみです。
SEO施策の具体的な方法
一般的には、ホームページやオウンドメディアでSEO記事を掲載することが主流です。
※ECサイト/ポータルサイトなど”サイトタイプ”によってSEO施策は異なります。
弊社が提供しているSEO記事制作フローは以下になります。
その他、SEOの具体的な方法としては、キーワード選定、タイトルや見出しタグ、メタディスクリプションの最適化、内部リンク・外部リンクの強化、サイトマップの作成、レスポンシブデザインの導入など、多岐に渡ります。
SEO施策に必要な費用
基本的には、SEOは費用をかけずに実施することはできます。SEOツールに関しても、代表的なGoogleアナリティクスやGoogle Search Consoleは無料です。ある程度の知識やリソースがあれば内製でも対応可能ですが、専門的なサポートが必要な場合や時間が限られている場合は外注を検討するのもひとつの選択肢です。
外注する場合、SEO業者によって費用は異なりますが、一般的には月額1万円から数十万円の範囲で料金が発生します。料金は依頼する内容によって大きく変動するため、一概に金額を示すことは難しいです。重要なのは、業者の実績や提供される成果物をしっかり確認し、期待する結果とコストが見合っているかを慎重に評価することです。
【無料】オウンドメディアの運用
正直、Web集客を強化するのであれば、オウンドメディアの運用は非常におすすめです。
オウンドメディア運用は、企業が自社で管理するメディア(ブログやニュースサイトなど)を活用し、定期的にコンテンツを発信することで、見込み客を集めるコンテンツマーケティングの方法です。
具体的には、オウンドメディアにSEO記事を投稿し、検索エンジンからのオーガニック流入で訪問したユーザーに、ホワイトペーパーやeBook、ノウハウ動画、事例集などの有益なコンテンツを提供します。これらのコンテンツのダウンロードを促進することで、ユーザーの情報を取得し、リードを獲得することができます。
また、オウンドメディアは、Web集客としても有効ですし、ユーザーを「ファン化」し、企業やサービスの「第一想起」を獲得するためにも重要な役割を果たします。特定のジャンルに役立つ情報を継続的に発信し続けることで、読者はそのメディアや企業に対してポジティブな印象を持ち、ユーザーの中で「〇〇と言えば△△」という形で、企業の第一想起を得やすくなります。
1.オウンドメディアにおけるWeb集客の成果
オウンドメディアの最大の強みは、「コンテンツが資産となり、継続的に見込み顧客を集客し続けること」です。広告の場合、出稿をやめればその時点で一切ユーザーに届かなくなりますが、オウンドメディア内で作成した記事や動画、ホワイトペーパー、eBook、メルマガ登録導線、インタビュー記事などは、残り続けます。
特にSEO記事は残ったままであれば、継続的にオーガニック流入を生み出します。そして、その後の導線が完備されていれば、半永久的に見込み顧客のリード獲得や購買へと結びつけることができるのです。
弊社、未知株式会社の場合、『Contents Note』を通じて、Web広告費用を一切かけることなく、安定的に数十件のリード獲得を実現しています。
特に最近印象的だったのは、交流会や展示会で名刺交換をした方に「コンテンツマーケティング」を案内した際、その後にコンテンツマーケティングに関連する情報を検索したところ、弊社の『Contents Note』の記事(こちら)が上位表示されていたことです。
この結果、相手は弊社の存在を思い出し、再度問い合わせをいただいたという実績がありました。このことで、オウンドメディアが「思い出させる」役割を果たし、リード獲得に繋がったことが分かっています。
このように、オウンドメディアを活用することで、低コストで持続的なWeb集客が可能となり、企業の成長に寄与していると言えるでしょう。
2.オウンドメディアにおけるWeb集客の成果
オウンドメディアの運用は、単なる集客手段にとどまらず、他の施策を支える強力な基盤となります。オウンドメディアで発信された記事やコンテンツは、ホワイトペーパーやセミナーの内容、提案資料に転用できるため、同じ情報を複数の形で活用し、効果を最大化することが可能です。
このように、オウンドメディアは他の集客手法と相互に補完し、強化する役割を果たし、全体的な集客力を向上させます。
弊社、未知株式会社の場合だと、『Contents Note』を基盤としてコンテンツ展開をしています。例えば、ホワイトペーパーや動画、セミナー、提案書の作成においてもオウンドメディア内の記事をもとに作っていることがほとんどです。
一方で、逆もしかりで提案書や動画などからオウンドメディア内の記事に転じることも珍しくありません。このような形で相互に補完し、メディアを強化し続けることも可能なのです。
オウンドメディアの立ち上げ方法
オウンドメディアを立ち上げるためのステップは以下の通りです。
ステップ | 詳細 |
1.オウンドメディアの目的を明確にする | 最初に、オウンドメディアを立ち上げる目的をはっきりさせます。例えば、ブランド認知の向上、リード獲得、SEO対策など、目指す成果を明確に定めることが重要です。 |
2.ターゲット(ペルソナ)を設定する | メディアを誰に向けて発信するのかを明確にします。ターゲットオーディエンス(ペルソナ)を設定することで、コンテンツの方向性や発信方法を具体的に決めることができます。 |
3.必要な機能を洗い出す | オウンドメディアに必要な機能をリストアップします。例えば、記事作成機能、検索機能、フォーム機能、会員登録機能など、どのような機能が必要かを整理します。 |
4.発信するプラットフォームやCMSを選定する | コンテンツを発信するためのCMS(Wordpressなど)を選定します。使いやすさや拡張性を考慮して選びましょう。 |
5.制作方法・運用体制を決める | コンテンツ制作の体制を決め、誰がどのようにコンテンツを作成・更新するかを決めます。運用体制や役割分担も重要です。 |
6.クオリティの高いコンテンツを制作する | ユーザーに価値を提供できるコンテンツを作成します。情報の信頼性やオリジナリティを重視し、SEOにも配慮したコンテンツを制作しましょう。 |
7.分析と改善を繰り返す | 運営を始めた後は、アクセス解析ツールを使って効果を分析し、得られたデータを基に改善策を実施します。分析と改善を繰り返すことで、効果的な運用が可能になります。 |
より詳細なオウンドメディアの立ち上げ方を知りたい方は以下の記事を参考になさってください。
オウンドメディアの立ち上げ・運用に必要な費用
オウンドメディアの立ち上げ・運用には、以下のような面で費用がかかります。自社で対応できる部分もありますが、外注した方が効率的で質の高い運営が可能となる部分も多いため、そのバランスを考えることが重要です。
■CMSの設計/構築/サーバー代 ・ウェブサイト制作費用:50万円~500万円(デザインや機能をカスタマイズする場合) ■定期的な記事の制作や、ホワイトペーパー、eBook、インタビュー記事などのコンテンツ制作 ・記事制作:1記事あたり5,000円~30,000円(ライターのスキルや記事の内容による) ■SEO対策費 ・SEOコンサルティング費用:月額10万円~50万円(競争の激しいキーワードの場合は高額) |
オウンドメディアの立ち上げ・運用は、初期段階では自社で行う部分も多いですが、専門的な技術やノウハウが必要な部分(デザイン、SEO、コンテンツ制作など)は外注した方が効率的です。どの部分を外注するかを見極め、予算に合わせて最適な運営体制を構築することが重要です。
【無料】Googleビジネスプロフィール(GBP)
Googleビジネスプロフィール(GBP)は、Googleが提供する無料のビジネス情報管理ツールで、Google検索やGoogleマップ上に自社の情報を表示することができるサービスです。無料で始められるにもかかわらず、検索・地図上での視認性を大きく高められます。特に地域密着型のビジネスにとっては、「今すぐ行きたい・連絡したい」ユーザーに対して非常に効果的なアプローチが可能です。
店舗やオフィスの所在地、営業時間、サービス内容、写真、口コミなどを掲載することで、地域のユーザーに自社を見つけてもらいやすくすることもできます。実店舗を持つ飲食店、美容室、病院、士業、不動産業などの業種では、Google検索時に表示される「ローカルパック」やGoogleマップ経由のアクセス増加が期待できます。
Web集客におけるGoogleビジネスプロフィールの登録方法
まずは自社のGoogleアカウントでGoogleビジネスプロフィールに登録し、以下の基本情報をしっかり入力します。
・会社名・店舗名 ・住所(または対応エリア) ・電話番号 ・営業時間 ・サービス内容 ・ウェブサイトURL |
情報に誤りや不足がないように注意し、常に最新の情報に保つことが大切です。
その後に、オーナー確認(所有権の認証)が完了すればプロフィールの編集権限が得られ、情報の追加や変更、口コミへの返信が可能になります。
【無料】メールマーケティング
メールマーケティングは、自社の顧客リストや見込み顧客に対して、MAを用いて定期的にメールを配信することで関係性を構築し、購買や問い合わせにつなげる手法です。メルマガ(メールマガジン)やステップメール、キャンペーン配信など、さまざまな形で顧客との接点を作ることができます。
特に、一度Webサイトに訪問したユーザーや資料をダウンロードした見込み客に対して、メールを通じて継続的に情報を届けることで、購買やサービス利用へとつなげやすくなります。
また、メールは配信リストが資産化されるため、SNSや広告のようにアルゴリズムに依存せず、自社から直接ユーザーにリーチできる手段として、BtoB/BtoC問わず非常に有効です。
メールマーケティングにおけるWeb集客の成果
弊社でもメールマーケティングを積極的に活用しており、休眠顧客の掘り起こしや受注率の向上に効果を実感しています。
例えば、ウェビナーやホワイトペーパーの案内を定期的にメールで配信することで、しばらく接点のなかった休眠顧客が再び自社に興味を持ち、商談につながったケースが複数ありました。こうした情報提供をきっかけに、顧客との関係を自然に再構築できた点は大きな成果といえます。
また、商談中の方に対しては、自社の導入事例や成功事例をメールで個別にご案内することで、サービスの具体的な活用イメージを持っていただき、潜在的な関心を高めることに成功しました。結果として、受注率の向上にもつながるなど、営業活動との連携においても非常に有効な手段となっています。
このように、メールマーケティングは単なる情報配信にとどまらず、ナーチャリング施策や受注支援の一環としても大きな効果を発揮しています。
メール配信内容の例とポイント
メールマーケティングを効果的に活用するためには、相手にとって価値のある情報を届けることが重要です。以下に、具体的な配信内容の例と目的をご紹介します。
目的 | 概要 | 例示 |
最新記事やコラムの紹介 | 自社のオウンドメディアやブログに新しい記事を投稿したタイミングで、タイトルや概要を紹介し、再訪を促す。 | 【最新記事】Web集客の成果を最大化する5つのポイント |
ホワイトペーパー・資料の案内 | ダウンロード可能な資料を配信し、さらに深い関心を持つ見込み客を育成。 | 「無料ダウンロード:オウンドメディア成功事例集(PDF)」 |
セミナー・イベントの告知 | イベントの告知や参加募集をメールで行うことで、リアルタイムな集客が可能。 | 「【参加無料】○月○日開催|集客改善ウェビナーのご案内」 |
導入事例・お客様の声 | 実際の活用事例を紹介し、自社サービスの信頼性や有用性を訴求。 | 「導入後CV数が300%増!成功事例インタビュー公開中」 |
キャンペーン・特典情報 | 限定キャンペーンやお得な情報を配信し、行動喚起(CV)につなげる。 | 「今月末まで!初回無料相談キャンペーン実施中」 |
【無料】Webセミナー(ウェビナー)
ウェビナーは、低コストで見込み顧客と深い接点が作れるWeb集客手法です。場所や人数に制限がなく、録画して後日配信も可能なため、効率的かつ継続的なリード獲得施策としても有効です。
テーマ設計次第でナーチャリングにもCV獲得にもつなげやすいため、自社のターゲットや提供価値に合わせて、戦略的に活用していくことがポイントです。特に自社独自の情報やノウハウ、データのある企業の場合、ウェビナー限定情報として提供することで、他社との差別化につながります。
ウェビナーの開催タイプと特徴は以下です。
タイプ | 概要 | 主なメリット |
1. 自社単独で開催 | 自社の企画・運営により独自テーマで開催 | ブランド認知の強化、リード獲得の設計が柔軟に可能 |
2. 他社と共同で開催(共催セミナー) | 他社と合同でテーマを組み、顧客リストや集客力を共有 | 相互送客によるリーチ拡大、新たなターゲットへの接点獲得 |
3. 外部イベント・展示会への登壇/協賛 | 既に集客されたイベントに講師・協賛企業として参加 | 自社ではリーチが及ばない層への認知獲得が可能 |
ウェビナーにおけるWeb集客の成果
弊社でも、Web集客施策の一環としてウェビナーを積極的に実施しています。ただし、自社で保有する顧客リストが決して多くはないため、主に取り組んでいるのは、外部イベントへの登壇や、他社との共催セミナーの実施です。これにより、新たなリード獲得やリスト拡張を効果的に進めています。
特に外部イベントへの参加に関しては、一定の費用は発生するものの、有効リストの獲得や商談化率を加味し、「どれくらいの案件見込みが生まれるか」を試算して社内提案することで、施策の実施が承認されるケースが多くありました。
また、ウェビナーは単なるリード獲得手段にとどまらず、権威性の醸成にも大きく寄与しています。例えば、「この分野に強い会社なんだ」「このテーマについて話せる企業なんだ」といった認識を得ることで、指名検索や問い合わせ件数が1.5〜2倍に増加した事例もあります。
ウェビナーの主な集客方法
以下は、各開催タイプにおいて有効だった集客施策です。
ウェビナーの集客方法 | 概要 |
1.自社の顧客リストの活用 |
・既存顧客やメルマガ登録者にメールマーケティングで案内を配信。 |
2.共催企業の顧客リスト | 他社との共催セミナーでは、お互いのリストを活用して送客し合うことで、自社だけではリーチできない層への接点が得られます。 |
3.ポータルサイトの掲載(有料・無料) | 「Peatix」「こくちーず」「TECH PLAY」などのプラットフォームに掲載することで、セミナー情報を探しているユーザーへ露出できます。 |
4.プレスリリースの配信 | ウェビナー開催の情報をPR TIMESなどでプレスリリースとして配信することで、外部メディアに取り上げられる可能性が高まり、一定の集客が期待できます。 |
5.Web広告の活用(SNS広告) | 主にFacebook広告を利用して、集客活動をしていました。広告配信におけるターゲティングができるため、自社のターゲットに一定のリーチが出来る点が魅力です。 |
【無料】SNS(Twitter,Facebook,Instagram)
SNSへの投稿や広告出稿を活用して、見込み顧客と接触する機会を増やす施策も重要です。
個人の情報発信ツールとして広く使われているSNSは、企業にとってもターゲットと直接つながる手段として非常に有効です。特にBtoCビジネスでは消費者との距離感を縮めることができ、BtoBでは専門性や信頼感を発信することで、認知拡大から見込み顧客の獲得まで幅広く活用されています。
SNSによるWeb集客の第一歩は、公式アカウントの開設と運用です。X(旧Twitter)、Instagram、Facebook、TikTok、LinkedInなど、各種SNSプラットフォームでは、企業用アカウントを無料で開設することが可能です。投稿も自社で行えば、基本的に費用はかかりません。
SNS運用を外部に依頼する場合は、月額10万円未満から50万円以上まで幅広く、サポート内容によって費用が変動します。
1.SNSにおけるWeb集客の成果
SNSで日頃から情報発信を継続的に行っておくこと自体が、大きな集客効果につながります。弊社でも、継続的に投稿を行っているアカウントでは、イベント告知・ウェビナー案内・サービス紹介といった投稿に対して、毎回3〜5件ほどの問い合わせや反応が得られています。
継続的な発信によって、自社の存在や強みがフォロワーの中に蓄積されていき、いざ案内を出したときに「ちょうど気になっていた」という状態をつくることができます。つまり、SNSでの発信は”今すぐ客”だけでなく、”そのうち客”に対するナーチャリング手段としても非常に有効です。
2.SNSにおけるWeb集客の成果
Facebookアカウントを活用し、「相互ゆるぼ」という形式でサービスの相互PRを行う施策にも取り組んでいます。
「相互ゆるぼ」とは、お互いのFacebookアカウントを使って、それぞれのサービスや取り組みを紹介し合う投稿企画のことで、双方のフォロワーにリーチすることができるため、普段とは異なる層に自社の情報を届けられる点が大きな魅力です。
この手法は、単なる広告配信とは異なり、信頼関係がある者同士による紹介であることから、読み手にも自然に受け入れられやすく、押しつけ感のない訴求が可能です。
実際に弊社でもこの方法を用いたことで、確度の高い商談が1件以上は安定して獲得できており、定期的な施策として継続して発信しています。新たな顧客層との接点づくりや、他業界とのつながり強化にもつながるため、費用をかけずに実施できる効果的な集客方法のひとつといえます。
3.SNSにおけるWeb集客の成果
過去にはDM(ダイレクトメッセージ)を通じたサービス案内も実施していました。具体的には、相互フォローで関係性が築かれた相手に限定して、タイミングを見てDMを送信し、商談につなげるアプローチです。
この手法では、1アカウントあたり10〜20件程度のアポイントを獲得できた実績があり、一定の成果が見込める方法として機能していました。ただし、現在ではDM営業が広く使われるようになり、受け手に不快感を与えるリスクも高まってきているため、当社では現在は積極的には実施していません。とはいえ、関係性をしっかり構築できた相手に対して、丁寧なコミュニケーションの一環としてDMを活用するのは有効な手段のひとつです。
SNS集客で意識したいポイント
SNS運用で一番大切なのは「継続」です。多くの企業アカウントが、始めてから半年〜1年以内に更新が止まってしまう傾向があります。継続的な運用ができなければ、集客にもつながりません。
また、総務省の調査によると、Facebookの利用率は全年代が30.7%であるのに対し、30代・40代はそれぞれ44.4%、39.3%と比較的高い傾向です。X(旧Twitter)は20代の利用率が81.6%であり、全年代の49.0%と比べて特に高いといった特徴があります。
ただし、SNSは投稿内容によっては批判が集まってしまうリスクもあります。自社で表現のガイドラインを作り、内容を精査してから情報発信することが重要です。
出典:令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書|総務省
【無料】YouTube投稿
自社でYouTubeチャンネルを開設し、動画コンテンツを継続的に発信することで、視聴者の関心を引き、自社サイトやサービスへの流入・問い合わせにつなげる施策です。YouTubeは世界最大級の動画プラットフォームであり、Googleに次ぐ第2の検索エンジンとも言われています。
YouTubeは、視覚的に訴求できる唯一のSNS型集客媒体であり、専門性や信頼性を高めたい企業にとって非常に有効です。
特に、Webサイトや資料では伝えきれないサービスの価値や、企業の雰囲気なども伝えることができ、中長期的なブランド強化とリード獲得の両立が可能です。
1.YouTube動画におけるWeb集客の成果
弊社では、サービスのPR動画の制作やYouTube広告運用、さらには人気チャンネルへの出演といった施策を通じて、YouTubeをWeb集客に活用してきました。
これらは主に認知拡大を目的とした取り組みであり、実際に1本の動画投稿から1ヵ月で3〜5件の問い合わせにつながるなど、一定の集客成果を得ています。
ただし、YouTubeは比較的工数や制作費がかかる媒体であることから、現時点では「認知拡大の手段のひとつ」という位置づけで運用しています。今後、社内のリソースや体制が整ってきた際には、より戦略的に発信へ注力していきたいと考えています。
2.YouTube動画におけるWeb集客の成果
YouTube活用によって得られるのは、問い合わせ数などの定量的成果だけではありません。「Web集客」とは違った視点になるのですが、人気チャンネルへの出演によって権威性が高まり、営業現場でも具体的な手応えが出ていました。
たとえば、展示会や交流会に参加した際、「あの〇〇チャンネルに出ていましたよね」といった反応を受け、初対面でも話を聞いてもらえる確率が高まったという報告をセールスチームから受けています。これは、認知の獲得だけでなく、信頼感の土台ができていることの証拠といえます。
さらに、商談前に「弊社の考え方がまとまった動画です」としてPR動画を事前に送付することで、見込み顧客の商材理解を促進し商談をスムーズに進められる効果も生まれています。
【有料】Web広告(リスティング・ディスプレイ)
Web広告とは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンや、さまざまなWebサイト・SNSなどに広告を配信することで、短期間で効率よく見込み顧客を集めることができるWeb集客施策です。「Web集客」と言えば真っ先に思いつく施策のひとつではないでしょうか。そのため多くを語る必要はないのかなと思いますが、簡単に説明をします。
代表的な手法には以下の2つがあります。
Web広告 | 概要 |
リスティング広告(検索連動型広告) | ユーザーが検索したキーワードに応じて、検索結果ページ上に表示される広告。 |
ディスプレイ広告 | さまざまなWebサイト上に画像や動画で表示される広告。潜在層へのアプローチが可能。 |
Web広告は、配信設定から効果検証までリアルタイムで行えるのが特長で、ターゲットの興味関心、年齢、地域などを細かく指定できるため、見込み度の高いユーザーに効率的にリーチできます。
マーケティングの立ち上げ初期段階では、限られた予算で成果を最大化するための設計が重要です。弊社の場合だと、当初は月額30~50万円で運用していましたが、通期で見てもROAS300%は達していたので、かなり効果的な施策と実感しています。
今や広告予算額も媒体の幅も広がっていますが、個人的にはマーケティング立ち上げ初期段階は、リスティング90%、ディスプレイ10%の広告費の配分が効果的だと感じています。
【有料】外部サイトへの寄稿
外部サイトから自社サイトへの流入などにより、見込み顧客の集客につなげる手法もあります。ほかの企業サイトやWebメディアなどからの流入を増やせれば、認知度向上や売上増加などが見込めます。
無料で寄稿できるメディアもあれば、有料で掲載枠を購入する場合もあるため、目的と予算に応じた活用方針を明確にすることが大切です。
例えば、以下のようなジャンルで寄稿が活用されています。
・美容関連のポータルサイト(例:ホットペッパービューティー) ・人材・採用系ポータルサイト(例:HR系メディア) ・IT・SaaS系情報サイト ・建設、不動産、医療など業界特化型ポータル ・起業家・経営者向けWebメディア など |
ポータルサイトへの寄稿は、業界に特化した読者層への直接的なリーチと、専門性を活かしたブランディングの両立が可能な施策のひとつです。自社単体では難しい露出や信頼構築も、既に影響力のあるメディアに載ることで加速できるのが最大の魅力です。
特にBtoBや専門性の高い商材においては、「見てもらいたい相手に、確実に届ける」手段として有効なのではないでしょうか。
【有料/成果報酬型】資料掲載サイト
資料掲載サイトとは、自社が制作した資料(ホワイトペーパー・サービス案内資料・事例集など)を、業界特化型のWebポータルに第三者の形で掲載し、見込み顧客のダウンロードを通じてリード獲得を行う集客手法です。
BtoB企業を中心に広く活用されており、代表的な掲載先には「メディアレーダー」「Boxil」「LISKUL資料ダウンロード」などがあります。
これらのサイトは、課題を持つ企業担当者が情報収集のために訪れる場であるため、自社と親和性の高い見込み顧客に効率的にアプローチできるのが特徴です。
その中にも初期費用ゼロ・1件のリード獲得あたり〇〇円といった成果報酬型の料金体系を採用しているサイトもあり、費用対効果を見ながら導入しやすいのが魅力です。
特に、マーケティング立ち上げ期や商談獲得強化フェーズにおいて有効活用させてもらっています。獲得したリードに対して、メール配信・ウェビナー招待・事例紹介などのフォロー施策を行うことで、商談化・受注率の向上が期待できます。
結局、Web集客は何から始めるべき?
Web集客を始めるとき、何から手をつけるか迷う方も多いと思います。大事なのは、短期的な効果と中長期的な土台づくりを両立する必要があります。その中でも、まずは「できること」「やりやすいこと」から始めるのがポイントです。
弊社だと、『リスティング広告』と『資料掲載サイト』、『オウンドメディア』を同時に始めていました。まずはこれらでWeb集客の力を付けていましたが、どういう使い分けをしていたのかを以下で解説していきます。
いますぐ成果を出したいなら『リスティング広告』
「〇〇 サービス名」などで検索している人は、すでにニーズを持っている=今すぐ客です。そのような人に向けて広告を出せば、すぐに問い合わせや資料請求につながる可能性があります。広告の出稿は有料ですが、短期間で結果を出したい企業には非常に向いています。
自社サイトに人が来ないなら『資料掲載サイト』
自社のWebサイトができたばかりでアクセスが少ない段階でも、外部の有名な資料ダウンロードサイトに自社の資料を掲載する方法があります。サービスの紹介資料や課題解決のノウハウをまとめたホワイトペーパーを載せておけば、情報収集中の見込み顧客とつながるきっかけになります。
自社の集客力を育てたいなら『オウンドメディア』
時間はかかりますが、自社で記事を書いたりSNSで情報発信したりすることも、重要な施策のひとつです。すぐに大きな成果は出ないかもしれませんが、「この会社はこういう考えなんだ」と知ってもらったり、信頼されるきっかけになります。広告費をかけなくても地道に育てていけるので、できる範囲で少しずつ始めるのがおすすめです。
自社に適したWeb集客の戦略を立てるコツ
Web集客を成功させるためには、「戦略で全体を設計し、戦術で成果を積み上げる」という視点が欠かせません。ここでは、自社に合ったWeb集客の戦略を考えるうえで必要な要素を解説していきます。
Web集客の目的を明確にして方針を立てる
Web集客の目的を明確にし、社内で認識を統一した上で、施策の選定やテーマ設計を進めていくことが大切です。目的が明確でないままWeb集客の施策を実行すると軸がぶれてしまい、限られた予算やリソースを効果的に使えません。
まず必要なのは認知なのか、新たに顧客を増やしたいのかなど、優先順位を決めて具体的な目的を洗い出しましょう。例えば、認知拡大を重視するのであれば、SNSをはじめ情報拡散力の大きい施策の優先順位が高くなります。
カスタマージャーニーを施策の立案に活かす
カスタマージャーニー(見込み顧客が商品やサービスを購入するまでのプロセス)を可視化して、Web集客の戦略を検討する必要があります。見込み顧客の検討段階によって、求めている情報や効果的なアプローチが異なるためです。
見込み顧客の思考や行動、企業との接点などを表にまとめて整理した上で、Web集客に必要な施策を具体化していきます。カスタマージャーニーを整理する際は、商品やサービスのペルソナを明確にし、ペルソナの行動パターンや特性に合った集客方法を選択しましょう。
例えば、ペルソナが商品やサービスについてインターネットで検索しない場合、オウンドメディアだけでは効果を見込めない可能性があります。その場合、SNSやYouTube投稿、メール配信など、ほかの手段を組み合わせることが重要です。
施策の分析と改善を継続的に行う
Web集客を成功させるには、継続的な施策の分析や改善が欠かせません。Web集客に最適な施策は企業によって異なり、一度施策を企画しただけで成果が出るものではないためです。
例えば、自社メディアであれば、Google Analyticsのようなツールを活用してユーザーの行動などを細かく分析し、集客の戦略を改善します。
PV数やセッション数のような定量的な分析だけでなく、ユーザーから直接受けたフィードバックなどの定性的な情報も踏まえて効果を分析すると良いでしょう。
施策を実行することで得られた成果を評価し、改善を繰り返すことでより効果的な施策を見つけていきます。もし自社にノウハウや経験がないのであれば、必要に応じて専門会社に外注して、徐々に内製化を目指すのも選択肢のひとつです。
【業種・業態別】Web集客方法のコツ
Web集客の方法は、業種や業態によって最適な手法が異なります。どんなに効果的な手法でも、自社の業種に合っていなければ期待した成果につながりにくいため、自社に適した施策を見極めて組み合わせることが重要です。
ここでは、代表的な4つの業種におけるWeb集客のコツと、相性の良い施策の組み合わせをご紹介します。
サービス業(例:士業、スクール、サロン、クリニックなど)
サービス業では、「信頼感」「専門性」「人となり」の伝え方がカギです。ビジュアルやコンテンツを活用し、“安心して任せられる”印象を持ってもらうことがポイントになります。
オススメ施策の組み合わせ
・GoogleビジネスプロフィールでMEO対策を行い今すぐ客を促す ・SNS(Instagram/X)での雰囲気紹介 ・SEO+オウンドメディアでサービスに関するノウハウや事例を発信 ・リスティング広告で顕在層のキーワード検索にリーチ ・YouTubeや動画広告で専門性や人物像を可視化 |
BtoBビジネス(例:SaaS、コンサルティング、広告代理店など)
BtoBでは、いきなり商談にはつながらないことが多いため、ナーチャリング(顧客育成)を前提とした設計が必要です。課題解決型のコンテンツや比較検討に役立つ情報の提供が有効です。
オススメ施策の組み合わせ
・リスティング広告で「ツール名」「具体的な課題」など明確なニーズを持つ検索ユーザーを獲得 ・ホワイトペーパー+資料掲載サイトで確度の高いリードを確保 ・ウェビナーや共催セミナーで初回接点を作る&リード教育 ・オウンドメディア+SEOで課題解決型のコラムを継続発信 ・メールマーケティングやリタゲ広告によるリードナーチャリング |
ECサイト(例:アパレル、食品、雑貨など)
ECでは、商品ページへの導線を確保し、比較・購入のハードルを下げることが重要です。また、InstagramやYouTubeなどのビジュアルメディアを通じて商品イメージを伝えることも効果的です。
オススメ施策の組み合わせ
・リスティング広告で商品名やニーズ系キーワードに即反応 ・ディスプレイ広告/リターゲティングで購入検討中ユーザーを再訪誘導 ・SNS(Instagram/TikTok)で使用シーンを発信 ・SEO対策+商品カテゴリー別のLPを最適化 ・クーポン施策+メルマガ登録誘導で繰り返し接点を作る |
店舗型ビジネス
地域密着型の集客が中心となるため、「検索→地図→来店」までの導線を整えることが大切です。また、口コミや写真による視覚訴求も非常に有効です。
オススメ施策の組み合わせ
・Googleビジネスプロフィールでの店舗情報管理とレビュー対策 ・リスティング広告(地域名+業種)での検索流入を強化 ・SNS運用(Instagram、X)での日常の発信やキャンペーン紹介 ・LINE公式アカウントによる再来店促進 ・外部ポータルサイト(ホットペッパー、食べログなど)との併用で接触機会を最大化 |
Web集客の成功事例
最後に未知株式会社がWeb集客支援を行った事例を紹介します。
プログラミング学習サービス『忍者CODE』のWeb集客
ラグザス株式会社が運営するオンラインプログラミング学習サービス『忍者CODE』では、従来の広告やアフィリエイトに加え、第三の集客チャネルとしてオウンドメディアの強化を検討されていました。
しかし、社内でのリソース不足によりコンテンツの更新が滞っていたことや、SEOの専門知識が限られていたことから、検索順位が思うように伸びず、指名検索以外の流入はほとんどない状況でした。
そんな中、「自然検索からの流入を増やし、Web経由のコンバージョンを安定化させたい」という目的で、未知株式会社にSEO・コンテンツマーケティング支援をご依頼いただきました。
施策の導入後、自然検索からの流入は大幅に増加。開始時点の月間PVは1万程度でしたが、半年以内に3万5,000PVを突破し、目標比350%という成果を達成しました。
検索順位も改善され、平均30位台だったキーワード群は15位前後に上昇。中には1〜2位を獲得する記事も複数誕生し、継続的な上位表示が実現しています。
さらに特筆すべきは、オウンドメディア経由の申込者のCVRが約4倍高いという結果です。記事を通じてサービス内容への理解が深まり、「すでに比較検討を終えた状態」で申し込まれるケースが増えています。
出典:SEO・コンテンツマーケティングで3.5倍のPVと4倍の受注率を実現!プログラミング『オンライン学習サービス』のWeb集客事例
桃屋の『暮らしのクリップ』のWeb集客
株式会社桃屋は、1920年の創業以来、“良品質主義”と“広告宣伝主義”を掲げ、「ごはんですよ!」や「辛そうで辛くない少し辛いラー油」など、多くの定番商品を生み出してきました。その伝統の中で、「テレビCM」と「商品力」によるブランディングを確立してきましたが、新たな課題として浮上していたのが、「公式レシピコンテンツへの流入数の安定化と拡大」です。
時代の変化とともに、日本人の白米消費量は減少傾向にあり、”ごはんにかけるだけ”ではない商品の新たな価値訴求が必要とされていました。そんな背景のもと、桃屋では自社の魅力ある商品を活用した「かんたんレシピ」を公式サイト内で紹介する取り組みを始めたものの、CMで紹介された一部のレシピだけに注目が集まり、その他のレシピまで見てもらう導線がなかなか機能していませんでした。
こうした課題に対し、未知株式会社では、桃屋のブランドを最大限に活かしたオウンドメディア「暮らしのクリップ」を構築。記事コンテンツを通じて、”商品の使い方の幅広さ”や”生活の中での価値”を自然に伝え、かんたんレシピへの流入を促す仕組みを設計しました。
施策を開始してから、2023年11月には暮らしのクリップへの月間アクセス数が20万件を突破。その中から「かんたんレシピ」への遷移数は2万件以上となり、テレビCMだけでは得られなかった新たな流入チャネルの確立に成功しました。
すでに、料理専門サイトよりも検索上位に表示されるページも登場しており、「オウンドメディア=資産として積み上がるWeb集客チャネル」であることを実感いただける成果となりました。
出典:「かんたんレシピ」のアクセス急増!商品の魅力を伝えるコンテンツ作りでファン層の拡大に成功
まとめ
Web集客には、オウンドメディアやメール配信、ウェビナーなどのさまざまな手法があります。それぞれの特徴を把握し、自社に合う手法を選択することが重要です。
Web集客で成果を出すためには、認知拡大やブランディングなど具体的な目的を洗い出した上で、戦略を検討する必要があります。施策の実行後も分析・改善を繰り返し、最適化していくことで、Web集客を成功に導けるでしょう。