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タイトルタグはSEOにおける重要な要素のひとつ
タイトルタグは、ユーザーにとっても検索エンジンにとっても重要な役割を担っています。ユーザーも検索エンジンも、タイトルタグの内容でページの概要を判断するためです。
ユーザーがウェブサイトを訪問する際、ページをクリックするかは検索結果に表示されたタイトルと説明文が決め手になります。魅力あるタイトルタグを設定すると、それだけでアクセス数を向上させる要因になると考えられるでしょう。
そのため、特に意味もなく不適当なタイトルでタグ設定をしてしまうと、そのページがどんな内容であるのかを示せません。
また、タイトルタグがSEOにとって重要な要素のひとつである旨は、Googleの「検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド」にも示されています。
Google(とユーザー)がコンテンツを理解できるようにする 〜中略〜 各ページに固有の正確なタイトルを付ける <title> 要素は、ユーザーと検索エンジンの両方に特定のページのトピックを伝えます。<title> 要素を HTML ドキュメントの <head> 要素内に配置して、サイトの各ページに固有のタイトル テキストを作成します。 |
引用:「検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド」(Google)
タイトル(title)タグがSEOに与える影響
コンテンツ自体のクオリティやキーワードはもちろん、なぜタイトルタグにもこだわる必要があるのか紹介します。
1.検索順位に影響する
GoogleやYahoo!をはじめとする検索エンジンは、タイトルに含まれているキーワードをピックアップして検索順位に反映させています。
つまり、ユーザーが検索に用いたキーワードとWebページに設定されたタイトルタグとの関連性が高いと思われたときに、当該Webページを上位表示させるようになっているのです。
例えばユーザーが「東京 おすすめ 転職サイト」の3キーワードで検索した場合、全てのキーワードがタイトルタグに含まれているWebページが上位表示されやすくなります。
一方、コンテンツ内にキーワードが多数含まれていても、タイトルタグのキーワードが一致しない場合は上位表示されづらくなることもあるのです。
どんなキーワードで検索するユーザーをターゲティングしたいのか見極め、タイトルタグを設定していくことが求められます。
2.検索結果からの遷移率が変わる
タイトルタグがユーザーの検索意図と合致するか次第で、検索結果からの遷移率が大幅に変わります。
「このWebページは私の知りたいことを教えてくれそう」と思えるようなキーワードが散らばったタイトルタグであれば、クリックしてコンテンツを確認したい気持ちを掻き立てられます。
同様に、短く完結で分かりやすいタイトルタグであった場合、「ながら検索」しているユーザーの目にも留まりやすくなるので遷移率を上げられます。
一方、「何が記載されているのか分からないタイトルタグ」では、キーワードが一致していても遷移率を上げられません。
ただキーワードを羅列しただけのタイトルタグや、コンテンツ内の文章をそのまま持ってきたようなタイトルタグでは、一目でユーザーの興味を惹くことができないのです。
思わず続きが読みたくなってしまうようなタイトルタグを意識し、設定していきましょう。
3.SNSでのクリック率やシェア率が変わる
タイトルタグは、SNS上でコンテンツや記事をシェアしたときにも表示されます。一方、それ以外のメタディスクリプションなどは投稿に表示されないことがほとんどです。
もし表示されたとしても頭から数十文字程度であり、検索エンジン上に表示される情報量より圧倒的に少なくなることを知っておきましょう。
つまり、シェアされた情報を見てコンテンツに遷移するかどうかは、タイトルタグが重要になっています。
どんなコンテンツかが一目で分かるタイトルタグや悩み・課題を解決してくれそうな要素が含まれているタイトルタグであれば、SNS上でシェアしてくれるユーザーが増加します。
いわゆる「口コミ」での拡散がなされるので、アルゴリズム上の評価もユーザーの満足度も高くなり、コストを抑えながらSEOの効果を得られます。
タイトルタグとH1タグの違い
タイトルタグとH1タグの大きな違いは、役割や表示場所、記述方法です。具体的な違いは、以下の通りです。
タグの種類 |
タイトルタグ |
H1タグ |
役割 |
ページタイトルとしてクローラーに認識させる |
記事の見出しとしてクローラーに認識させる |
表示場所 |
検索結果やWebページのタブ |
記事内の本文 |
記述方法 |
<title>~~</title> |
<h1>~~</h1> |
上記のようにタイトルタグとH1タグはそれぞれ別物であるものの、両者ともにページの概要を表すものです。そのため、記述方法は異なりますが、同じ内容でも良いとされています。
ただし、タイトルタグに会社名などを含めている場合、H1タグにも同様の内容を設定すると不自然です。H1タグからは会社名を削除して設定しましょう。
SEOに効果的なタイトル(title)タグの付け方
ここでは、SEOに効果的なタイトルタグの決め方を解説します。
どんなポイントに気を付けてタイトルタグを決めるべきかを知り、遷移率の高いタイトルタグづくりに役立てていきましょう。
効果的な付け方1.上位表示させたいキーワードを必ず入れる
Webページごとにターゲットとしているキーワードをリストアップし、なかでも特に上位表示させたいキーワードがあれば必ず入れられるようにしておきましょう。
ユーザーの検索語句と合致しているタイトルタグがあれば、「自分にとって有益なコンテンツかもしれない」と思ってもらえるでしょう。
検索結果からの遷移率も高くなりやすいので、必ず押さえるポイントとして意識しておきましょう。
一方で検索語句とタイトルタグにズレがあった場合、ターゲットユーザーのもとへコンテンツを届けづらくなるので注意が必要です。
効果的な付け方2.タイトルの文字量は30文字以内で完結させる
タイトルの文字数は、長くても30文字以内で完結させます。その理由は、パソコンで検索したときに表示されるタイトルタグは最大30文字程度であるからです。
機種や文字の大きさなどの設定により異なりますが、30文字を超えてしまった場合「…」で後半部分が隠れてしまいます。
スマートフォンやタブレットの場合、少し文字を小さめに設定している人が多いので35文字程度まで表示されることもありますが、なるべく短めにまとめた方が簡潔さをアピールできます。
40文字以上など長くなりすぎてしまうと、タイトルタグ上だけで言いたいことを伝えるのは困難です。
冗長で分かりづらいタイトルタグになってしまう可能性があるので、特に注意しておきましょう。
効果的な付け方3.検索されるキーワードや内容は前方に寄せる
上位表示したいキーワードや検索に使われるキーワードは、可能な限りタイトルタグ前半に設置します。
ユーザーはタイトルタグを頭から読むので、前半に興味・関心のあるタイトルが設定されていた方が目を惹きやすくなるからです。
前述した事例同様、「東京 おすすめ 転職エージェント」をキーワードにしたタイトルを比較してみましょう。
キーワード:東京 おすすめ 転職エージェント
・タイトル例1:他の会社にしてもいいかも?転職サイトのおすすめは?【東京版】
・タイトル例2:【東京版】おすすめの転職サイト10選!
「他の会社にしてもいいかも?転職サイトのおすすめは?【東京版】」というタイトルタグにした場合、「東京」「おすすめ」「転職サイト」というキーワードが全て後半にきていることが分かります。
するとユーザーの記憶に残るのは「他の会社にしてもいいかも?」の部分だけになりやすく、肝心のコンテンツイメージを伝えることができません。
一方、「【東京版】おすすめの転職サイト10選!」というフレーズからタイトルタグを始めれば、伝えたい内容をすぐに伝えることができます。
たった30文字前後の文章ではありますが、第一印象の良し悪し次第で遷移率が大きく変化することを知り、対策することが大切です。
効果的な付け方4.キーワードを詰め込みすぎず、簡潔にする
キーワードはあまり詰め込みすぎず、簡潔にまとめることが大切です。
タイトルタグの情報量が多すぎると却ってユーザーが混乱しやすく、「難しいWebページかもしれない」「結局自分に合っているか一目で分からなかった」という印象を与えてしまいかねません。
ユーザー総数の少ないニッチなコンテンツを取り扱うときや、ターゲットが非常に限定されているときにやってしまいがちなミスですが、どんなときにも「分かりやすく」を意識しておきましょう。
効果的な付け方5.全ページ固有のタイトルを付けるようにする
保有しているWebページのうち、全てに固有のタイトルタグをつけるのがおすすめです。
似たようなコンテンツのページがあるとつい同じタイトルタグにしてしまいがちですが、ユーザーも検索エンジンもWebページごとの違いを認識できなくなってしまいます。
最悪の場合コピーページと疑われ検索結果が下がるなど、マイナスの影響も出てくるので注意しておきましょう。
また、自サイト内の記事同士が競合してしまい、足を引っ張り合うことも考えられます。
固有のタイトルをつければWebページごとの差別化が図りやすくなり、SEOの面でもユーザーにとっての利便性も向上するのです。
【3つのコツ】素敵なタイトルの書き方
さらに、タイトルタグを設定する際のコツを解説します。よりユーザーに興味を持ってもらえるようなタイトルタグにするために、お役立てください。
書き方のコツ1.ページを見たユーザーが得られるメリットを書く
タイトルタグの内容を変えて遷移率を上げたい場合、ページを見たユーザーにとってどんなことがメリットとなるのか端的に示すことが大切です。
「人気のアイテムがわかる」「効果的な手法を学べる」「それぞれの違いを理解できる」など、ユーザーが抱えている悩み(課題)を解消できるようなエッセンスが含まれていれば、遷移率は自然と高まります。
まずは、あらかじめペルソナを細かく設定していくことが近道です。
「誰に」「どんなコンテンツを」「どのように」伝えたいのかはっきりしていれば、タイトルタグ案を作る時間も短縮できます。
また、ペルソナが理想とする状態や今抱えているであろう悩みについても文章で可視化しておくことで、コンテンツとタイトルタグのズレに気づきやすくなるなど他のメリットも生じます。
遷移率の高いWebページは検索エンジンからの評価も高まるので、一石二鳥の取り組みです。
書き方のコツ2.具体的な数字を入れたタイトルにする
タイトルタグに具体的な数字を入れ、メリハリをつける方法もあります。
よく目にする一例として、下記のようなタイトルタグが挙げられます。
・成功させる「6つの」ポイント
・おすすめツール「10選」
・人気商品ランキング「TOP5」
・〇〇に悩む「20代」必見!
・「4個」当てはまるなら要注意!?
・「100万円」貯金を「1年で」叶える方法
・マイナス「5kg」を目指したい人へ!
ただ「成功させるポイント」「おすすめツールを紹介」というタイトルにするよりも、数字が使われていることで説得力が増したり曖昧さを消したりすることができます。
また「5項目なら限られた時間でも読めそう」「30個もリストアップされていれば自分に合ったものを見つけられそう」などユーザーのニーズに刺さってくれるかもしれません。
個数だけでなく年代・金額・身長・体重など身の周りで数字が使われている項目をリストアップし、タイトルタグに入れ込む方法も効果的です。
書き方のコツ3.他のサイトとの差別化ポイントを入れる
ユーザーの多いキーワードでは、既にSEO効果の高いタイトルタグが競合サイトで使われていることも多いです。
似たようなタイトルタグにしてもユーザーが混乱するばかりで、遷移率アップの効果があまり見込めなくなってしまいます。
その場合、他サイトとの差別化ポイントをタイトルタグに入れ込みます。
「〇〇な人必見!」などユーザーをあえて絞り込むことで遷移した人の満足度を上げたり、「キャンペーンあり!」など読後のお得感を出したりする方法が考えられます。
競合ではなく自社ページに招くメリットを意識してみましょう。
注意!Googleでタイトルの書き換えが起こる原因と対処法
実は、あらかじめタイトルタグを設定しているにも関わらず、いつの間にかタイトルタグの書き換えが起こるケースが存在します。
一瞬「を乗っ取られたかな」と考えてしまいがちですが、特にGoogleにおいては検索エンジンからの介入が入り書き換えが起こる可能性があること知っておきましょう。
書き換えが起こるのは、主に下記に該当するタイトルタグであった場合が多いです。
・非常に長いタイトルタグ
・キーワードの数が多すぎるタイトルタグ
・決まり文句が繰り返し設定されているタイトルタグ
・同サイト上の他ページとタイトルタグが頻繁に被っている
・設定されていないタイトルタグ
特に2021年8月にGoogleにおけるタイトル生成アルゴリズムのアップデートがおこなわれて以来、書き換えされるWebページが増えています。
意図したタイトルタグと違うものになってしまったり、コンテンツとのズレが大きいタイトルタグに書き換えられたりしないよう、あらかじめ違和感のないタイトルタグ設定をおすすめします。
明らかにおかしいタイトルにされた場合は、検索結果最下部からフィードバックを送ることもできます。
まとめ
タイトルタグは、コンテンツの内容やキーワードと同じくらいSEOで重要とされています。
なかにはタイトルタグを変えただけでアクセス数が飛躍的に伸びたなど、目に見える結果が出たWebページもあるので怠らず対策しておきましょう。
最低限抑えるべきポイントと、さらに効果を上げるコツを参考に、理想的なタイトルタグにすることをおすすめします。