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SEO施策で1位を獲得するメリットとは
SEOに関する施策は、多岐にわたります。たとえば、ユーザーニーズに沿ったコンテンツ作成や、ページ間の移動をスムーズにするナビゲーション改善、表示速度の向上などです。
いずれの施策も検索エンジンの検索結果でウェブサイトを上位表示させ、ユーザー流入を増加させるために行っています。
それでは、なぜSEO施策を行い検索結果の1位表示を狙う必要があるのでしょうか。メリットとして、主に次の2つがあげられます。
1位のメリット.クリック率が圧倒的に向上する
SEOの施策によって検索結果1位に表示された場合、2位以下と比較して圧倒的にクリック率が高くなることがわかっています。
SEOツール開発や市場調査を行っている米国の企業が行った調査では、検索順位ごとのクリック率(上位10サイト)は次のとおりでした。
1位:28.5%
2位:15.7%
3位:11.0%
4位:8.0%
5位:7.2%
6位:5.1%
7位:4.0%
8位:3.2%
9位:2.8%
10位:2.5%
※モバイル端末のみのデータ
(引用:SISTRIX「Why (almost) everything you knew about Google CTR is no longer valid」)
上記のとおり、クリック率は1位と9位の差は約10倍です。
仮に自社サイトが1位を獲得した場合、9位の競合が10人にクリックされたキーワードで100人を集客していることとなります。
検索結果の上部に広告枠が表示されているか否かで細かな数字は変動しつつも、1位と2位以下のウェブサイトでクリック率に大きな差が出る点に違いはありません。
よって、ユーザー流入数を増やすというSEOの目的から考えると、1位獲得でクリック率が圧倒的に向上することは、大きなメリットといえます。
1位のメリット.サービス名・会社名の認知度が高まる
1位表示は、商品やサービス名会社名などのブランディング効果も期待できます。
多くのユーザーが検索する、いわゆる「ビッグワード」や、その業界の人であれば必ず検索するワードで1位を獲得すると会社名・サービス名を目にするユーザー数が格段に変わります。
結果、クリックを獲得できなかったとしても、1位に表示されることで露出拡大につながり、ブランディング効果が発揮されます。
拡販していく中で、その商材・業界の中で一番に思い出してもらえる存在になることは非常に重要です。
Googleで検索順位が上がる仕組み
SEOの対象となる検索エンジンは主にGoogleです。ウェブサイトの検索順位を上げるためには、Googleにおける順位決定の仕組みを理解しなくてはなりません。
検索順位は、Googleのアルゴリズムにもとづいて決定していると言われています。
まず、クローラーと呼ばれるロボットがウェブサイトの情報を収集して、200以上の項目で評価します。
ウェブサイトの中身がユーザーの検索意図に沿っていると判断されれば、対象のKWで検索結果に表示される仕組みです。
Googleの検索エンジンに関するアルゴリズムの詳細は、明確には公表されていません。ただし「ウェブマスター向けガイドライン」など、指標となる基準が大まかに提示されているため、ある程度の推測はできるようになっています。
Googleが重視しているのは、ユーザーにとっての利便性や有益性です。ユーザーが求める情報をスムーズに得られる検索結果となるよう、ウェブサイトもユーザーファーストなコンテンツや構造が評価されます。
検索順位を上げるための施策
検索順位を少しでも上げるためには、複数の施策を取り入れることが重要です。主な施策として、次の3つがあげられます。
・SEO内部施策
・被リンク施策
・品質の高いコンテンツ制作
この項目では、それぞれの詳細を紹介していきます。
内部施策の実装
内部対策とは、ウェブサイトの内部に対して行う施策のことです。正しく行われていなければ、どんなに優良なコンテンツを作成してもクローラーが巡回できず、検索順位は上がりにくくなります。
具体的な内部施策は、次のとおりです。
・XMLサイトマップの作成
・ウェブサイトの構造の見直し
・内部リンクの最適化
・robots.txtの活用
・パンくずリストの作成
など
内部施策で重要なポイントは、既存の構造を改善することに加えて、クローラーに認識されたくないコンテンツに対処することです。
XMLサイトマップなどクローラーの巡回をサポートする構造を整備しつつ、robots.txtで質の低いコンテンツへの巡回はブロックして、質の高いコンテンツへの巡回を優先的に行ってもらいましょう。
また、下記の記事ではより詳細に内部施策について紹介しています。ぜひ参考にしてください。
被リンクの獲得
被リンクは、外部のウェブサイトから貼られた自分のウェブサイトのリンクのことです。外部リンクや、バックリンクとも呼ばれます。
数ある被リンクの中でも、外部サイトから自然に貼られたリンクは「ナチュラルリンク」と呼ばれ、ウェブサイトの評価にも嬉しい影響があります。
自社サイトより権威性の高いウェブサイトからの被リンクを獲得すると、E-A-Tを高めることにつながります。
専門性・権威性・信頼性のことです。良質な被リンクを大量に獲得した場合や、権威性の高いウェブサイトからの被リンクを獲得した場合に、自社のウェブサイトの専門性や権威性、信頼性が高められます。
良質な被リンクが多ければ多いほど、GoogleからはE-A-Tの高い、高品質なウェブサイトorウェブページと解釈されます。結果、検索エンジンの順位表示の向上も期待できます。
被リンク獲得の注意点は、無理に他のウェブサイトからリンクを貼ったり、大量の相互リンクを貼ったりしないことです。不自然な被リンクの増加はGoogleのガイドライン違反とみなされ、かえってウェブサイトのマイナス評価につながりかねません。
ナチュラルリンクを自ら増やすことは困難ですが、被リンクを獲得できるような役立つ情報の掲載は容易です。他のウェブサイトがリンクを貼りたくなるようなコンテンツを作成して、被リンク増加を促しましょう。
ターゲットにマッチした質の高いコンテンツを掲載
狙ったユーザーの検索意図に沿ったコンテンツの作成も、上位表示を目指すうえで重要なポイントです。ターゲットにマッチした質の高いコンテンツが掲載されていれば、ユーザーニーズを満たすウェブサイトとして評価されます。
質の高いコンテンツは、新しい情報や信頼性の高い情報が掲載されたり、独自性の高い内容となっていたりするものです。
ターゲットのニーズに答えつつ品質の高いコンテンツを多く掲載しているウェブサイトは、必然的に被リンク増加も期待できます。
コンテンツの“質”はGoogleの評価だけでなくユーザーも評価します。作成したコンテンツを誰が閲覧するのか、ペルソナを作ることが重要です。ペルソナ設計をしたのちに、具体的なコンテンツを作ることでコンテンツの質も左右されることを覚えておきましょう。
検索順位に悪影響を与えてしまう施策
SEOに効果的な施策を行っているつもりでも、実際はマイナスに働いてしまうケースもあります。
SEOに注力しているにもかかわらず、順位が思うように上昇しない場合は、誤った施策をしていないか確認してみましょう。
ウェブサイトの検索順位に悪影響を与えてしまう施策として、下記2つがあげられます。
悪影響な施策1.外部リンクをSEO業者から購入する
被リンクの数を増やす目的で、SEO業者から外部リンクを購入することがあります。被リンクの数が少ないからと焦って外部リンクの購入を検討している方は、注意が必要です。
前述のとおり、被リンクは単純に数を増やせばウェブサイトの高評価につながるわけではありません。
あくまで権威性の高いウェブサイトなどからの被リンクやナチュラルリンクが重要であり、不自然な被リンクの増加はかえって低評価につながります。
悪影響な施策1.低品質なコンテンツを大量にサイトに投下する
長期的にウェブサイトを運用している場合に注意すべきポイントが、コンテンツの無意味な大量投下です。コンテンツも被リンクと同じく、品質が重視されます。
行動スコアリングといい、検索エンジンはユーザーがウェブサイト上でどのような行動を取ったのかも把握しています。
多くのユーザーが求める情報を得られず、短時間でページを離脱すれば、そのコンテンツはユーザーにとって有益性がないと判断されます。
一部のコンテンツが高い評価を得ても、低品質なコンテンツが大量に存在すれば、検索順位は上がりません。品質の低いコンテンツを増やすのではなく、既存コンテンツの改善に力を入れることも検討しましょう。
順位も重要だが、いかにビジネスインパクトを大きくするかを意識すべき
ブランディング向上やクリック数増加のメリットを考えると、ウェブサイトは検索エンジンの順位も確かに重要です。
一方で、さまざまな要素で変動する順位のみに固執すると、必要以上のコストをかけたり、狙ったターゲット層にリーチしなかったりするリスクが生じます。
特定のキーワードで1位を狙うよりも、複数の検索クエリに着目した施策のほうが、ユーザーとのマッチング度を高めることも少なくありません。
重要なのは、いかにSEO施策のビジネスインパクトを大きくするかです。目的によっては、あえて特定のキーワードで1位を狙わない方法もあります。
まとめ
SEOは、検索エンジンの検索結果で自社サイトを上位表示させるための施策です。新しいコンテンツを追加するだけではなく、ウェブサイトの構造を改善したり、記事を加筆修正したりと、施策内容は多岐にわたります。
多くの企業が自社に関係するキーワードで1位を狙おうとしますが、さまざまな要素で変動する検索順位で、常に同じ位置を維持することは不可能です。
順位のみに固執するのではなく、SEO本来の目的であるブランディングや集客力向上につながる、ビジネスインパクトを大きくする施策を検討しましょう。