SEOに最適なカテゴリー分けとは?階層の考え方や変更時の注意点も解説

カテゴリー分けは、SEO(Search Engine Optimization/検索エンジン最適化)を行う上で本当に必要があるのか知らない人もいるでしょう。適切なカテゴリー分けは、ユーザーにとっても検索エンジンのクローラーにとっても、SEOにおいて重要な要素のひとつといえます。 本記事では、SEO効果を高めるために最適なカテゴリー分けの方法や、注意点を解説します。

SEOにおけるカテゴリー分けの重要性

近年の検索エンジン(主にGoogle)では、ページ単体の評価だけではなくウェブサイト全体の評価を重点的にしています。

特にユーザーの検索意図に応じたサイト構造に作られているのかチェックしましょう。その中でもカテゴリー分けは重要な役割を担っています。

そこでウェブサイトを運営するにあたり、カテゴリーについて知識を深めておきましょう。ここでは、SEOにおけるカテゴリー分けの重要性について詳しく解説します。

ユーザーの利便性が高まり回遊率の向上が見込める

コンテンツをカテゴリー分けすると、ウェブページのどこに何があるのか整理され、ユーザーが目的のコンテンツを探しやすくなります

例えば、アパレルショップのウェブサイトで使えるカテゴリーは「性別(メンズ、ウィメンズ)」「種類別(アウター、インナー、ボトムス)」などです。

適切なカテゴリー分けをするとユーザーは目当ての商品を探しやすくなるため、回遊率の向上が見込めます。

回遊率が高くなるということは、サイトへのユーザーの関心度や満足度が高いと判断されやすくなります。つまりカテゴリー分けによる回遊率の向上は、結果的にSEO効果にもつながるのです。

検索エンジンのクローラーが巡回しやすくなる

カテゴリーに分け各ページを整理すると、シンプルな階層構造となり検索エンジンのクローラーがウェブサイト内を巡回しやすくなります。

検索エンジンのクローラーとは、ウェブサイトを巡回・情報収集して評価するロボットプログラムです。このクローラーの評価をもとに、検索エンジンの表示順位が決まります。

クローラーは内部リンクを辿ってウェブサイト内を巡回するため、巡回を促すにはカテゴリー分けしたページをそれぞれ内部リンクでつなぐことが重要です。

クローラーが巡回しやすい環境に整えると、ウェブサイトが適切にインデックスされる(更新した情報が検索エンジンに反映される)ようになります。

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SEOに最適なカテゴリー分けのポイント

「1カテゴリー」「2カテゴリー」のように、連番をつけただけの意味のない振り分けをしてもSEO効果は生まれません。

ではどのようにカテゴリーをわけるとSEOに効果が得られるのか、カテゴリー分けをする際のポイントを解説します。

過不足がないようにする

過不足なくカテゴリーを分類すると、コンテンツを閲覧しやすくなり回遊率が向上するためSEO効果が見込めるようになります。

例えば、料理のコンテンツに対しカテゴリー分けしようとしたとき「和食」と「和食以外」の2つで分類したとします。

しかし、これでは「和食以外」の範囲が広すぎてカテゴリーが不足した状態です。「和食」「洋食」「中華」「エスニック料理」などにカテゴリー分けすると、目当ての料理が探しやすくなります。

ただし、カテゴリーは多過ぎても不適切です。20個など細かくカテゴリーが分かれていると、自分が求めるカテゴリーを探すだけで手間がかかります。

カテゴリー分けをする際は全体のコンテンツ量を把握して、どの程度に分けられているとユーザーが便利になるかを意識しましょう。

カテゴリー名に対策キーワードを含める

カテゴリー名を設定する際は、できるだけキーワードを含めた名前にするとSEO効果が期待できます。キーワードを含めると、検索エンジンのクローラーにページの内容が伝わりやすくなり検索順位の向上につながるためです。

また、キーワードをカテゴリー名に含めると、ユーザーにとってもカテゴリーの主題が理解しやすくなります。そのため、ユーザビリティーを高める意図としても有効です。

階層の構造は深すぎず分かりやすくする

カテゴリーの階層は2階層までが良いとされています。シンプルな階層構造にすると、クローラーがサイト構造を理解しやすく、巡回率が上がるためSEO効果が期待できるからです。

階層を作る際は、親カテゴリー(大カテゴリー)から子カテゴリー(小カテゴリー)に向けて絞り込む構造にしましょう。そのとき、同一階層のカテゴリーは同じ粒度になるよう意識することも重要です。

カテゴリー分けをする上で階層が深くなりそうな場合は、タグの使用が有効です。特徴として、カテゴリーは親子関係(階層)が存在し、タグは親子関係が存在しないという違いがあります。

ページに関連性の高い重要なキーワードをタグづけすることで、カテゴリーに近い使い方ができるため、カテゴリーとタグを併用するのも良いでしょう。

ひとつのページにひとつのカテゴリーを設定する

ひとつのページに対しては、ひとつのカテゴリーのみ設定しましょう。

複数のカテゴリーを設定してしまうと、ユーザーがAカテゴリーを開いた際もBカテゴリーを開いた際も同じページに辿りついてしまうからです。何度も同じページを開いてしまうと、ユーザビリティーが低下し回遊率が下がるおそれがあります

また、検索エンジンからの評価も、Aとしての評価とBとしての評価で分散されてしまいます。回遊率を下げない、評価を分散させない(SEO効果を下げない)ために、カテゴリーはひとつのページに対しひとつだけ設定しましょう。

パンくずリストを設置する

カテゴリー分けをした際は、ユーザーが現在カテゴリー階層のどこにいるのかを把握しやすくするために、パンくずリストを設置しましょう。

パンくずリストとは、サイトのトップページから現在いるページまでの道順がリスト状に表示された内部リンクです。

パンくずリストの設置は、ユーザーの利便性を高めるほか、内部リンクの充実によりクローラーが巡回しやすくなります。そのため、SEO効果の向上につながります。

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カテゴリー分けでSEO効果を下げないための注意点

ここでは、カテゴリー分けによりSEO効果を下げないために注意すべき点を解説します。

むやみにカテゴリー変更や削除を行わない

カテゴリーを設定した際のURLは『https://www.xxxxx/親カテゴリー/子カテゴリー/ページurl』といった構成になっています。そのため、カテゴリー名やカテゴリーの変更・削除を行うと、ページのURLが変わります。

URLが変わると検索エンジンに評価されていたページに影響を与えてしまうため、むやみにカテゴリー変更・削除を行うべきではありません。カテゴリーの変更をする必要がある場合は、リダイレクト設定を行うなどSEO評価の引き継ぎ対策を講じましょう。

カテゴリーが重複しないようにする

同じ内容のカテゴリーがいくつも存在すると、どのカテゴリーに目当てのページがあるかユーザーが判断しづらくなってしまいます。また、検索エンジンの評価も分散されてしまう可能性があります。

例えば「本の探し方」「絵本の探し方」というカテゴリーは酷似したカテゴリーです。このような場合はひとつにまとめ、似たようなカテゴリーを作成しないようにしましょう。

カテゴリーを分けたい場合は「本の探し方」を親カテゴリーとして「絵本、小説、漫画」などを子カテゴリーとして作成すると、重複せず探しやすいカテゴリーになります。

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まとめ

適切にカテゴリー分けをすると、ユーザビリティーやクローラビリティー(クローラーの巡回のしやすさ)が向上するため、SEO効果が期待できます。

しかし、むやみにカテゴリーを変更するとSEO効果を下げてしまい、悪い影響をもたらします。悪影響を受けないよう、事前にどのようなカテゴリー名・階層構造にするかを決めてからカテゴリー分けをしましょう。