こんにちは!今回はMarkeZine Day Premium Webinar に参加しました。
三井住友カードにてコンテンツマーケティングを一からはじめた立役者である福田保範氏と、Reproにてオウンドメディアやウェビナーの実施を積極的に実施している實川節朗氏をゲストに迎え、「ブランド資産を積み上げる」という視点から実践に基づく知見を共有いただきます。
出典:https://markezine.jp/
とても素敵なお時間で、今までユーザーのためだけというのが多い中、会社を押し出していかないとなどという今までにはないお話を伺うことも出来ました。
目次
そもそもブランド資産とは?
ブランド資産とはブランドエクイティとも呼ばれ、あるブランドが顧客や取引先、社会全体に対して与える無形の資産価値のことです。
主に5つの要素でできております。
・ブランド認知
・知覚品質
・ブランドロイヤリティ
・ブランド連想
・他の所有権のあるブランド資産
コンテンツを発信するにあたっては、この5つのどれかを向上しているかがポイントになってきます。それぞれを構築するためのコンテンツについて詳しくご紹介させていただきます。
ブランド資産につながるコンテンツ
ブランド認知
1つ目のブランド認知につながるコンテンツですが、こちらは5つの要素の中でも一番難易度が高いものになります。より多くの人に会社名やサービスが知られており、さらにただ知られているだけではなく、印象に残って記憶されるためのリーチが獲得できているかがポイントで、頻度高く接点が持てるコンテンツが当てはまります。逆にいつまでもブランド名に結びつかないコンテンツは当てはまりません。
知覚品質
2つ目の知覚認知につながる為には、そこが出している商品・サービスなら良いとユーザーの期待を上回る情報を発信できているコンテンツで実現可能です。逆に世界観やクオリティがバラバラなコンテンツはこちらには含まれません。
ブランドロイヤリティ
3つ目のブランドロイヤリティにつながる為には、会員向けや既存ユーザーに向けてのコンテンツです。ブランドに対する忠誠度が高まりますが、こちらはあまり導入していない企業も多いです。
ブランド連想
4つ目のブランド連想は5つの中でも特に重要で、一貫したテーマに沿った情報発信がポイントになってきます。例えば、「コーヒー=スターバックス」というイメージがあるのにそのイメージと全く関係のない情報ばかりを発信していても、ユーザーにとっては有益かも知れませんが、企業の為にはなりません。テーマをしっかり統一することが必須のコンテンツです。
他の所有権のあるブランド資産
5つ目は、特許や商標権など競合相手に奪われ難いもので、ユーザーのコミュニティやSEOのドメインが強い、SNSのインフルエンス力の高さがポイントです。ただ、いくらドメインが強いからといって他者ドメイン上でばかり情報発信をしたり、広告に頼りすぎるとそのドメインがなくなった時に困るので、自社のドメイン上で資産になるものを作る意識が必要です。
5つのどれを目標にするかよりも、このどれかを意識したサイト制作が必要です。コンテンツマーケティングをするのに“良いものを届けたい”という思いは必要ですが、 “売り感を出したくない”というこだわりがあると、マーケティングの一環として行うには少し問題が生じることもあります。つまり、結果を出さなければいけないので、“良い人”である必要はないですし、インスタだからお洒落になどの固定概念も不要になってきます。ユーザーのことを100%考えつつ、その上で企業の目線も考えなければいけないので、ある程度のしたたかさが必要だと言えるでしょう。
ブランド形成での失敗例
コンテンツマーケティングさえすれば、ブランドの資産になるという考えは少し違います。目的もなく自社のことを正しく発信しないコンテンツは、ブランドの資産の積み上げにはなりません。今回のセミナーで、実際によくあるブランド形成での失敗例もお話されておりましたので、紹介していきます。
・ブランディングを意識したコンテンツを作るが、リーチ手段がなく見られない
・SEO向け記事ばかりを量産し、クオリティが伴わない
・バズを意識した企画コンテンツを作るが、ブランドの方向性とバラバラ
・サービス名と結びつかないまま情報発信をし続ける
・取り組みが社内で認められず、続かない
どれもどう届けるのか、誰に届けるのかを正確に考えられていないケースだと言えるでしょう。闇雲に企画コンテンツや会社のPRをしても何も起きません。また、ブランディングだけを主軸にしていると長期的にも短期的にも上手くいかないことが多いので、むしろ、他の目的を達成しながら、いつの間にかブランディングも出来ていたというのが理想的と言えるでしょう。
目的別にコンテンツを分解する
では、実際に目的別に難易度の低いものからコンテンツを紹介していきます。
コンテンツマーケティングは定義が広く、目的が多岐にわたっています。そのため、目的などがはっきりしていないと「このコンテンツって何だっけ?」となりKPIや方向性が分からなくなってしまいます。ただ、それを解決するためのコンテンツマーケティングですので、しっかり自社の目的に合わせて正しく選択するようにしましょう。
サービスコンテンツ
1つ目はサービスコンテンツです。自社のコンテンツで商品の説明やFAQなどの一般的なサービスサイトなどを指し、申込数を増やしたり問い合わせを減らすのが目的です。
獲得向けコンテンツSEO
2つ目は獲得向けコンテンツSEOです。これはミドルからテールワードでの上位表示狙いで、検索からのCV獲得を意識したコンテンツです。コンテンツマーケティングで初めに取り掛かりやすいコンテンツです。
ネイティブアド用コンテンツ
3つ目は、ネイティブアド用コンテンツです。2つ目にご紹介したコンテンツSEOの強度や目的を固めたものを配信するコンテンツでよりCVやブランド認知を意識したものです。記事LP等が当てはまります。
エンゲージコンテンツ
4つ目のエンゲージコンテンツは、有名人インタビューや座談会などでSNSとの相性が良いコンテンツです。中には、相性が悪い会社もあるので全員におすすめできるとは言えません。メディア掲載に繋がったり、検索数の上昇が見込めます。
アーンドコンテンツ
5つ目のアーンドコンテンツは、SNS公式チャンネル、YouTubeなどを使ったコンテンツです。インフルエンス力があれば爆発的に拡散も可能ですし、若年層にリーチしやすいです。こちらもエンゲージメントが目的で、送客にも繋がるでしょう。
会員向けコンテンツ
6つ目は会員に向けたコンテンツで継続利用が重要になってきます。自社のサービスやキャンペーンの利用数を増やす目的にぴったりです。取り入れている企業はまだまだ少ないです。
ブランディング向けコンテンツSEO
7つ目はブランディング向けのコンテンツSEOで、一般語での上位表示を目指して、ブランディングを狙うコンテンツです。認知や想起率を高めることが目的になってきます。
認知/ブランディングコンテンツ
最後は認知/ブランディングコンテンツで、ユーザーの感情や価値観に訴えかけるコンテンツです。これは、ブランドリフトを図るため難易度が高く、はじめに取り掛かるべきコンテンツとは言えないでしょう。例えば、専門家による動画やイベント等のコンテンツを指します。上手くいけばメディア掲載や認知率上昇にもつながります。
すべてはSEOに通ずる
コンテンツを作って終わりというのは、ただの自己満足に過ぎません。
GoogleがSEOで順位を上げるのに重視するポイントとして、見やすさや表示・反応のスピード、アクションがボタンの押しやすさや見た目などもいかにユーザーにとって分かりやすいサイトかどうかも影響してくるので、ユーザーのことを考えて作ることが順位を上げることにも繋がります。製作者・発信者として覚悟を持って活用するという気持ちで取り組みましょう。
まとめ
弊社も、実は記事作成の本質はブランディングだと考えております。
なぜかというと、もちろん追い求めないといけませんがセッションやコンバージョンを追い求めすぎると数値でユーザーを考えなくてはいけなくなるからです。
ブランディングメディアについてもっと知りたいと考えた方はこちらまで