目次
企業の知名度が上がらない3つの原因
知名度を上げたくてもなかなか思うように知名度が上がらない原因は、主に以下の3つが考えられます。
・自社の魅力を把握できていない
・ブランディングが誤っている
・関心を集める情報発信ができていない
この章で詳しく見ていきましょう。
自社の魅力を把握できていない
企業の知名度を上げるには、自社の魅力を把握しユーザーに正しく伝える必要があります。そのためには、自社のベネフィット・特徴の洗い出しを実施し、競合他社にはない強みを分析することが大切です。
自社の魅力を分析する際は、できるだけ具体性を持たせるようにしましょう。
例えば「地球の自然に配慮した企業」では、具体的に何をしているか分からず曖昧です。「商品には自然に配慮した○○を使用している」「エコのイベントを毎年開催している」であれば、より具体的に魅力が伝えられます。
他社との差別化がしやすくなるとともに、企業の魅力がユーザーに伝わりやすくなるため、具体的な自社分析を行いましょう。
ブランディングが誤っている
誤ったブランディングを行うと、自社の知名度向上にはなかなかつながりません。
ブランディングとは、自社独自の商品価値を生み出すことを指します。ブランディングでは、作り上げたブランドが、自社のターゲットとなるユーザーのニーズに沿っていることが重要です。
例えば、子どもが使用する消耗品の商品を売り出すときに、高級で繊細なイメージを作り上げてもニーズに合わない可能性が高いです。ユーザーのニーズに沿わないイメージでは注目されず、知名度向上につながりません。
ブランディングを行う際は、自社のターゲットと実際のユーザーニーズが乖離しないよう意識しましょう。
関心を集める情報発信ができていない
関心を集めるような情報を発信できていないと、ユーザーの話題にならず知名度も上がりません。また、一度関心を集めても人の興味は長くは続かないため、継続的な情報発信が重要です。
ユーザーの関心を集めるには、キャンペーンを行ったり、SNSを活用してリアルタイムな情報発信を行ったりする方法があります。インフルエンサーや著名人から発信してもらうのも、ユーザーからの興味を高めやすいためおすすめです。
企業の知名度を上げる方法10選
会社の知名度を上げることにより、BtoBビジネスであればビジネスがスムーズに運び、またBtoCビジネスでも顧客からの信頼を得ることが簡単にできるようになります。会社の知名度を上げることは、すなわちビジネスで競合他社に打ち勝つための手段のひとつといえます。
知名度を上げるには、オンラインからとオフラインどちらかからのアプローチ方法があります。オンラインは場所や時間を問わず、広い範囲でアプローチできるのがメリットです。オフラインは特定の地域で重点的に知名度を上げられたり、直接ユーザーに掛け合えたりするメリットがあります。
顧客と接点をもつ機会(コンタクトポイント)を把握して、適切な方法を試し会社の知名度を上げるのに役立てましょう。
SNS・動画チャンネルの活用
SNSはオンラインによる知名度アップ方法のなかでも手軽に行うことができます。XやInstagram、FacebookといったSNSは、短期間で多くの人に情報を伝えられるため、拡散効果が見込めます。インフルエンサーに投稿を紹介してもらうことで、さらなる拡散効果を期待できるでしょう。
ほかにも、動画コンテンツとしてYouTubeなどを活用する企業も多いです。SNSより発信の手間はかかりますが、動画で発信することで、より多くの情報をユーザーに伝えられます。
しかし、SNSによる拡散の仕方を工夫しないと発信そのものが見つけてもらえません。またやり方によっては炎上するリスクがあるため注意が必要です。
SEO対策
Webで会社の知名度を上げるには、自社ホームページから発信するときにSEO対策(Search Engine Optimization:検索エンジン最適化)が有効です。
SEO対策とは、ある単語で検索した場合にGoogleなどの検索エンジンで上位に位置することができるように対策することです。 検索の上位に位置すれば、自社ホームページの閲覧数も自然と増えてくるため、広告効果が上がります。ただし、SEO対策は費用対効果が高いものの、効果が出るまでに時間を要するという難点もあります。
オウンドメディア制作・運営
オウンドメディア制作では、商品やサービスの内容やそのメリットなどを紹介でき、顧客アピールに有効です。 制作した自社メディアそのものが資産となり、内容も何度も変えることができるため複数の検索キーワードから顧客を獲得できるなどメリットがあります。
ただし、自社によるメディア制作・運営では、広告効果が出るまでには時間がかかってしまいます。自社での制作や運営が難しい場合は、外注を選択肢に加えると良いでしょう。
Web広告
Web広告はWeb上に表示される広告のことです。主に、以下のような特徴がある「リスティング広告」や「ディスプレイ広告」を指します。
種類 |
特徴 |
リスティング広告 |
・検索結果欄にユーザーが検索したキーワードに関連した広告を表示させる広告 ・元々興味があって検索をしているユーザー向けに広告を出せるため成果につながりやすい |
ディスプレイ広告 |
・ウェブサイトの広告枠に表示される広告である ・画像・動画・文章と形態を問わず表示させられ、ウェブサイトを見ている際に自然と視界に入れることができる ・紙媒体などの広告と異なり、ユーザーの反応に合わせてリアルタイムな修正や変更を取り入れやすい |
Web広告はインターネットを利用する人であれば誰でも目に入りやすく、広範囲に向けてアプローチできるのがメリットです。
プレスリリース
知名度を上げる方法のひとつとして、新商品やイベント開催・企業動向などの情報をプレスリリースする方法があります。メディアを通して一次情報を出すことで、客観的で信頼性のある企業情報を打ち出せることが、プレスリリースのメリットです。
しかしプレスリリースを受けてメディアに発信される情報は、自社でコントロールできない場合があります。自社の出したプレスリリースの内容が改変されたり省略されたりしてしまった場合、ユーザーに正確な情報が伝わりません。
プレスリリースする際はユーザーに正確な情報が伝えられるように、情報発信する内容を具体的に考え、載せるメディアを慎重に選ぶことが重要といえます。
OOH広告
OOH広告とは、屋外にある広告全般のことを指します。例えばビルの壁に貼ってある大型の広告や、駅や電車に貼ってある広告、ラッピングカーなどです。
OOH広告は基本的に定位置に設置するため、同じ場所を通る人には何度も目に入り、無意識に広告を覚えてもらえます。また、OOH広告を設置している場所をよく利用する人にターゲットをしぼれます。
アプローチしたいターゲットがファミリーなら公園近くに、会社員ならビル街に設置するなど、広告を設置する場所を吟味しましょう。
名刺交換
オフラインで会社の知名度を上げるには、名刺交換があります。名刺交換とは、実際に会って名刺を手渡しするので、ダイレクトに会社のことを相手に知ってもらえるというメリットがあります。
名刺も企業名と名前などが載っているだけなく、独自の強みが一目で分かるオリジナル名刺を渡せば効果が上がるでしょう。しかし、名刺交換は直接相手に会わなければならず、多くの相手へ手渡しすることは難しくて限界があるという面もあります。
ラジオ・TVCM・雑誌
マス広告は、企業が知名度を上げるために昔から使われている方法のひとつです。マス広告とはラジオやTVCM、雑誌などマスメディアを利用した広告のことを指します。
ラジオやTVCM、雑誌の掲載が向いているのは、インターネットの利用が少ないお年寄り向けの商品を扱う企業や地域に根ざした企業です。 また、ラジオやTVCM、雑誌は費用が掛かるのではと心配な方も、地域が限定されていれば広告費もそれほどかからずにでき、ラジオは車で移動する地域の場合にもおすすめです。
新聞などの取材
オフラインで会社の知名度を上げるには、新聞などの取材を受けるというものがあります。新聞などに取り上げられると、知名度も上がりますし、信頼性も上がります。また、新聞の場合は無名雑誌などよりも影響力も大きく、顧客から疑われなくなります。
しかし、新聞からの取材を受けるには、そもそも知名度がなければ依頼がこないということもいえます。ある程度の知名度がある場合にはこういった方法も効果的ということになります。
ノベルティの配布
街頭やイベント会場・取引先で、企業のロゴなどを入れた無料ノベルティを配布するのも、知名度向上につながります。とくにノベルティが実用性のあるものだと、企業に興味を持っていなかった人にも手に取られやすいためおすすめです。
ノベルティはただ配布するだけでなく、企業のSNSアカウントやオウンドメディアのURLなどを記載すると良いでしょう。URLを記載することで、ノベルティを機に新規ユーザーの流入が期待できます。
企業が知名度を上げるメリット
企業が知名度を上げるメリットは、BtoBビジネスにおいてもBtoCビジネスにおいても信頼を得やすい点にあります。まったく名前の知らない企業より有名な企業と取引したい、商品を買いたいと思うのは当然の心理です。ユーザーに商品やサービスを手に取ってもらえることで、自社の魅力が直接伝わりロイヤルカスタマーの獲得につながります。
また、無名企業に比べて知名度の高い企業は、投資家の目に留まる可能性も上がります。まずは知名度を上げて名前を知ってもらい、企業の活動や成長の可能性を伝えていきましょう。
そのほかにも、知名度は人事採用においても良い影響をもたらします。今後長く身を置くことになる求職者にとって、企業を信頼できるかは重要な判断基準です。知名度を上げて信頼を高めることで、優秀な人材確保が期待できます。
知名度の次は認知度を上げよう
知名度を上げたあとは、認知度を高めることが重要です。知名度と認知度は似ているため混合されやすいですが、意味が異なります。
知名度とは、広く名前が知られていることを意味します。企業が何のサービスを提供しているかは知らずとも、名前だけは聞いたことがあるという状況です。一方認知度とは、名前だけでなく商品やサービスなどの強み・魅力を理解されていることを意味します。
名前が知られているのはもちろんのこと「○○を買うなら□□会社の商品を買っておけば間違いない」とユーザーから信頼を得ている状況です。認知度は、商品やサービス購入時の判断に大きな影響を与える要素のひとつといえます。
自社の魅力を伝え、商品やサービスに信頼を感じてもらえれば、濃いファンの獲得につながります。知名度を上げて名前を知ってもらえたあとは、より企業や商品の魅力を知ってもらい、認知度を高めていきましょう。
まとめ
企業が知名度を上げるには、オンラインからのアプローチとオフラインからのアプローチがあります。
どの層にアプローチしたいかで、SNSやWeb広告、街頭広告を活用したほうが良いかが変わってきます。やみくもに手を出すのではなく、ターゲットを定めて適した方法を用いることが大切です。
知名度が上がったあとは、ユーザーに商品やサービスなど企業の魅力をさらに知ってもらい、認知度向上も目指しましょう。