【全体像】オウンドメディア立ち上げ7ステップ!費用や事例、戦略も紹介!

オウンドメディアを始める際は、目的とターゲットを明確に設定することが重要です。加えて、制作方法と運用体制の決定、高品質なコンテンツの創出、分析と改善の繰り返しが必要となります。 成功事例を参考にしながら自身の目的に合った戦略を構築し、オウンドメディアを成功へ導きましょう。

オウンドメディア立ち上げのステップ7つ

オウンドメディアの立ち上げ手順を、次の7つのステップに分けて解説します。

1.オウンドメディアの目的を明確にする
2.ターゲット(ペルソナ)を設定する
3.必要な機能を洗い出す
4.発信するプラットフォームやCMSを選定する
5.制作方法・運用体制を決める
6.クオリティの高いコンテンツを制作する
7.分析と改善を繰り返す

1.オウンドメディアの目的を明確にする

オウンドメディアの立ち上げにおいて、最初のステップは目的を明確にすることです。

そもそもオウンドメディアは、事業ブランディングを目的にした広報活動や、自社商材を訴求するもの、既存顧客との関係値の向上など、幅広い役割があります。

まずはオウンドメディアが自社にどんな役割を果たすのか、何を達成するための手段なのかを考えましょう。目的によってオウンドメディアの立ち上げから運用後の戦略が左右されるためです。

オウンドメディアの一般的な立ち上げ目的は、主に以下のようなものが考えられます。

立ち上げ目的 詳細
ブランド露出と認知度の向上 コンテンツを通じてブランドの価値やユニークな側面を伝え、ユーザーにブランドを知ってもらうため。
コンバージョン率の向上 ユーザーを具体的な行動(購入、会員登録、資料ダウンロードなど)へと導くため。
顧客エンゲージメントの増加 既存顧客や潜在顧客との関係の強化、維持を目指すため。

自社の目的に合わせた適切な目標を設定し、達成するための戦略やコンテンツの企画・制作を行うことが重要です。そのひとつとして、SEOの基本を押さえることも有効です。

適切なキーワードの選定やタイトル・メタディスクリプションの最適化、内部リンク構造の整備など、SEOの基本を押さえることで検索エンジンからのアクセス増加につながります。

2.ターゲット(ペルソナ)を設定する

次に重要なステップは、オウンドメディアのターゲット(ペルソナ)設定です。ペルソナを設定することで戦略の方向性を確立でき、より効果的なコンテンツ制作が可能となります。

たとえば、「SDGsの取り組みをしている、大人向けプチプラファッションブランド」がオウンドメディアを立ち上げる場合のペルソナを考えてみましょう。

性別 女性
年齢 28歳
職業 事務職
ライフスタイルや関心事 ・リーズナブルな価格で高品質な服を探している
・シンプルでコーディネートしやすいアイテムが好き
・環境にやさしいブランドに魅力を感じている
など

このようにペルソナを設定する際には、年齢や性別、職業だけでなく、ライフスタイルや関心事などへの考慮も大切です。当社、未知株式会社ではオウンドメディア制作では、サイトのテーマやペルソナ、ターゲット設計の際はマーケティングフレームワークを用いて、自社の商材や魅力を整理しながら決めています。一部を以下に掲載するので、ぜひ参考になさってください。

オウンドメディア立ち上げヒアリング項目(Googleスプレッドシート)

3.必要な機能を洗い出す

オウンドメディアを立ち上げる際には、必要な機能を洗い出しましょう。

必要な機能を洗い出すことで、目標達成に向けた機能を効果的に組み込めるようになり、メディアの利便性やユーザー体験が向上します。

たとえば、ウェブサイトやブログを構築する際に考慮すべき機能には、以下などがあります。

機能 詳細

コンテンツのカテゴリー分け

ユーザーが求める情報を簡単に見つけられるよう、コンテンツを適切なカテゴリーやタグで整理する機能
検索機能 キーワードやフレーズを用いてコンテンツ検索できるようにする機能
コメント機能 ユーザーとの対話やフィードバックを得るための機能
分析ツール ウェブサイトの閲覧数やクリック率、ユーザーの行動などを追跡・分析する機能

オウンドメディアにこれらの機能を組み合わせることで、読者にとっては魅力的で使いやすく、運営者にとっては効果的な情報発信手段となります。

4.発信するプラットフォームやCMSを選定する

発信するプラットフォームやCMS(コンテンツ管理システム)を選定しましょう。

自社オウンドメディアを構築するためによく使われるCMSは次の3種類です。

  オープンソース型CMS クラウド型CMS 商用パッケージ型CMS
特徴 無料で一般公開されているCMS サーバー不要でネット上で利用可能 メーカー独自開発のCMS
代表的なシステム WordPress Wix NOREN
費用感 基本的な機能は無料 月額1,000円〜10,000円程度 1,000万円以上
メリット

・低コスト
・カスタマイズ性に優れている

・サーバーやソフトウェアの管理が不要
・スピーディな導入が可能
・機能やサポートが10時
・大規模サイトも構築可能
デメリット ・自社でセキュリティ対策の構築が必要

・カスタマイズ性が劣る
・海外製が多いため仕様が難しいことも

・比較的に費用が高い
・実装に時間がかかる
おすすめの企業 自社でサイトを制作・運用できる企業

CMSをすぐに導入したい企業

豊富なサポートを受けたい企業

もう少し詳しい情報を知りたい方は、以下の記事もぜひご参考になさってください。

5.制作方法・運用体制を決める

コンテンツの質と一貫性を保ち、オウンドメディアを効果的に運用するためには、制作方法と運用体制を明確に定めることが必要です。

制作方法・運用体制の決定は、大きく次の3つのステップに分けられます。

1.コンテンツ制作の工程(アイデア出し、企画、制作、編集、公開など)を明確にする
2.自社で制作・運用か、外部委託するかを決める
3.運用スケジュール(コンテンツ更新や新規コンテンツの予定)を明確にする

これらの取り組みによりコンテンツ制作と運用体制が整い、効率的なオウンドメディア運用が可能となります

6.クオリティの高いコンテンツを制作する

オウンドメディアを立ち上げる際には、クオリティの高いコンテンツ制作、定期的な配信が重要です。

ユーザーのニーズや興味を理解し、価値を提供することで、ブランドの知名度や信頼性を高められます。オウンドメディアでは、以下3つの要素が重要と考えられます。

・情報価値:ユーザーの問題解決や関心事に対する有益な情報である
・読みやすさ:明確でわかりやすい文章、視覚的にわかりやすい表やイラストなどが適切に使用されていること
・エンゲージメント:質問への回答やコメントへの返信など、ユーザーとの積極的な対話があること

7.分析と改善を繰り返す

オウンドメディアを運用する上で、分析と改善の繰り返しは非常に重要です。Googleアナリティクスやサーチコンソール(※1)などの計測ツールを使って、改善の余地や問題点を特定します。

たとえば、特定のページでの離脱率が高い、コンバージョン率(※2)が低いなどの問題点です。問題点を見つけたら、課題に対処するための戦略を立てます。

コンテンツの質改善やページレイアウトの変更、SEO戦略の見直しなどの改善策を実行し、変更後の効果をモニタリングしましょう。

ユーザーの反応や行動を理解し、分析と改善を繰り返すことで、オウンドメディアの成果を最大化できます。

※1.Google 検索結果でのサイトの掲載順位を監視、管理、改善するのに役立つ Google の無料サービス
※2.ユーザーが購入など利益につながるアクションをすること

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オウンドメディア立ち上げにかかる費用相場

オウンドメディア立ち上げにかかる費用は、構築費用と運用費用に大別されます。一般的な費用相場の目安は以下のとおりです。

サイトの規模 構築費用の目安 運用費用の目安 制作期間の目安
小規模サイト(低コスト重視) 無料〜20万円以下 無料〜1万円 1週間〜1ヶ月
中規模サイト 20〜100万円 1万〜20万円 1〜2ヶ月
大規模サイト 300万円以上 20万円以上 3〜6ヶ月

構築費用の相場

オウンドメディア構築費の相場は20〜300万円で、規模や内容によって大きく異なります数ページ程度のシンプルなウェブサイトやブログの場合、数万円から20万円程度に抑えることも可能です。

一方で、数十ページ以上や複雑なカスタマイズが必要なウェブサイトの場合、300万円以上かかることもあります。

カスタマイズの必要性が少ないWordPressテーマを活用したり、費用対効果の高いアウトソーシング(フリーランスや制作会社など)を選定したりすることで、コスト削減が可能です。

運用費用の相場

運用費用は、オウンドメディアの日々の運営や成果を最大化するための支出を指します。主な運用費用の項目と相場は、以下のとおりです。

項目 費用相場
サーバー・ドメイン費用 数千円から数万円程度
コンテンツ制作費 記事ごとに1万〜10万円程度
コンサルティング費用
(コンテンツ戦略やSEO対策サポートなど)
月額30万〜80万円程度

オウンドメディア構築や運用における費用相場に関しては、以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひご参考になさってください。

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オウンドメディアの成功事例

ここから、オウンドメディア立ち上げの成功事例を3つご紹介します。

サッポロビール|運用から半年で目標セッション数の8倍を達成

サッポロビールが運営する「WINE OPENER」は、ワイン2年生(ワインに興味はあるが自信が持てない方)をターゲットにした情報サイトです。

未知株式会社がサイト設計やコンテンツ制作、SNS運用を支援し、運営から半年で目標セッション数の8倍を達成しました。

コンテンツマーケティングを通じた情報提供と、SEO対策による上位表示が目標達成に大きく貢献しています。

タマホーム|開始数ヶ月で年間約12万人訪問するメディアに成長

タマホームが運営する「CRE戦略ガイド」は、不動産資産の効率性を高め、財務を安定化させるための情報を提供しているメディアです。

オウンドメディアを通じた広告戦略と記事品質の向上によって、開始数ヶ月で1万セッションを達成し、年間約12万人の訪問者を獲得しています。

ミス・パリ・グループ|月間数十万セッションにより広告費を大幅に削減

ミス・パリ・グループのエステティックサロン「エステティック ミス・パリ」と「男のエステ ダンディハウス」では、広告費の増加やコンテンツマーケティングの遅れ、エステの認知度低下という課題に直面していました。

そこで未知株式会社の「ファンマーケティングクラウド」を導入し、ビッグキーワード(※)に焦点を当てて検索上位を狙うことで、広告流入を自然流入に転換する施策を実施しました。

その結果、月間数十万セッションに達成し、広告費の大幅削減に成功しています。

「ダイエット 男」といったキーワードでの上位表示により、ダイエット手段としてのエステの認知度向上にも成功しました。

※検索エンジンで多くのユーザーが検索するキーワードのこと

まとめ

オウンドメディアを始める際は、目的とターゲットを明確に設定することが重要です。加えて、制作方法と運用体制の決定、高品質なコンテンツの創出、分析と改善の繰り返しが必要となります。

成功事例を参考にしながら自身の目的に合った戦略を構築し、オウンドメディアを成功へ導きましょう。