BtoBマーケティングとは?BtoCとの違いや成功のポイント3つをもとに解説

対企業や企業同士に特化したマーケティングの手法であるBtoBマーケティングとは何かを改めて詳しく説明しています。BtoBマーケティングとは何か、BtoCとの違い、成功のポイントなど、企業の担当者の方が今後の施策に生かすことができる情報をまとめています。

BtoBマーケティング

BtoBマーケティングとは、対企業や企業同士に特化したマーケティングの手法です。

BtoBとは、「Business to Business」の略であり、卸売り業者と小売業者や法人顧客、つまり企業を相手にした、製品やサービスのリード獲得を始め商談や契約などを含めたマーケティングのことを表します。

そもそもマーケティングとは、企業が顧客の求めるサービスや商品などの情報を届けることでその価値を顧客が得られるようにする動きであり、BtoBマーケティングとBtoCマーケティングに分類されます。今回は特にBtoBマーケティングとは何かに注目していきます。

マーケティングには4Pフレームワーク(プロダクト・プライス・プレイス・プロモーション)という考え方があります。

BtoBマーケティングを4Pフレームワークに則って考えると、「企業に、売れる商品を作り、売れる場所で売り、売れる値段で売り、売れる売り方で売る」ということを目標とした活動です。

 

BtoCマーケティングとの違い

BtoBマーケティングと似た概念に「BtoCマーケティング」があります。BtoCマーケティングとは「Business to Consumer」の略、消費者と企業が直接取引をすることを指します。

これらは企業のマーケティング活動という点は共通していますが、BtoBマーケティングとBtoCマーケティングは「誰に」の部分である顧客に違いがあります。BtoBマーケティングは顧客を企業とするのに対し、BtoCマーケティングとは顧客を個人(一般消費者)とするものです。

BtoBマーケティングとBtoCマーケティングの大きな違いとはターゲットのみであり、細かい部分では違いも共通点も存在します。以下に細かい違いについて紹介します。主に顧客や購入決定までの時間、購入基準などが異なります。

対象となる顧客

BtoBマーケティングとは企業や団体などの組織を顧客とするマーケティングであるのに対し、BtoCマーケティングとは個人を顧客としたマーケティングです。対象となる顧客が異なることがBtoBマーケティングとBtoCマーケティングの最大の違いです。

対象となる顧客が組織と個人で異なると、顧客がマーケティングを行う目的にも違いが生じる上に、購入までの時間や対象の母数、価格帯、購入の判断基準なども全く異なってきます。

BtoBマーケティングの方が取引金額が大きく、購入決定時間も長く、顧客とも深い関係になるため、慎重に契約が進んでいきますが、逆にBtoCマーケティングは個人を顧客とするので市場規模が大きくなるため、多くの契約を期待することができます。

購入決定までの時間

BtoBマーケティングとBtoCマーケティングの次の違いは、購入決定までの時間です。こちらも顧客の違いから生じる違いの一つです。BtoBマーケティングの方が購入決定までの時間が長く、BtoCマーケティングの方が短くなります。

この理由としては、BtoCマーケティングは顧客が個人なので購入決定は個人がその場で決めることも可能です。

しかしBtoBマーケティングとは組織を顧客とするマーケティング手法であるため、購入決定をする際に組織の間で話し合いが行われてから決定する分、購入決定に長い時間を要することが挙げられます。

ですが、組織を顧客とする分、一度の取引金額が大きいというのもBtoBマーケティングの特徴の一つです。

購入基準

BtoBマーケティングとBtoCマーケティングの違いは購入基準です。

BtoBマーケティングは企業とのやり取りであるため、「企業にとっての利益」が重視され、他者との比較や企業の信頼性などを確認し、組織として合理的な判断を行うことが重要です。

またその一方で、BtoCマーケティングは個人とのやり取りであるため「本人の満足度」を高める行動なので、感情的な判断がなされることもあります。

この購入基準の違いとは、顧客の違いから生じるもので、さらに購入までの時間にも影響する、BtoBマーケティングとBtoCマーケティングの違いを確認する上では必ずチェックすべき項目といえます。

またBtoBマーケティングとBtoCマーケティングのアプローチの方法を大きく変える要素です。BtoBマーケティングは合理的な判断を重視し、BtoCマーケティングは感情的な判断になることを把握したうえで販売戦略を練る必要があります。

BtoBマーケティング成功のためのポイント

ここからはBtoBマーケティングの成功のためのポイントをいくつかに分けて紹介します。数字を用いて具体的に示したり、顧客満足度やニーズの調査を行ったり、潜在層をアピールすることがポイントになります。以下でこれらについて具体的に紹介していきます。

従来のBtoBマーケティングの手法とはテレマーケティングやDMを使うことが中心でしたが、最近では企業担当者がインターネットを使って情報収集を行うことも増えてきました。

このことからも、前もってインターネット上にコンテンツを提供し、相手企業に適切なタイミングで商品のメリットを知ってもらうインバウンドマーケティングもBtoBマーケティングの成功には必要なポイントになります。

これらのポイントをうまく活用していきながら販売戦略を練ることがBtoBマーケティングの成功のコツであるといえます。

数字などを使い、具体的に示す

BtoBマーケティング成功の一つ目のポイントとは数字などを使い、具体的に情報を示すことです。BtoBマーケティングで顧客となる企業は、商品の特徴や費用対効果を正確な数字やデータとして要求します。

また、BtoBマーケティングとBtoCマーケティングの購入基準の違いでも述べたように、BtoBマーケティングは購入の基準を合理的な判断をすることが多いため、数字や表、グラフなどで結果や利益をデータとしてわかりやすく示す方が、契約に結び付きやすくなります。

BtoBマーケティングとは多角的・論理的な方面から商品が選定されるマーケティング手法なので、抽象的で回りくどいマーケティングを行ってしまうと、信頼性に欠けるマーケティングになってしまい、意思決定を阻害する原因となります。

数字やデータを用いて具体的に情報を示すことは、BtoBマーケティングの成功につながります。

顧客満足度やニーズの調査を行う

BtoBマーケティングの成功の二つ目のポイントとは、顧客満足度やニーズの調査を行うことです。既存顧客と長く取引を続けていくためには製品やサービスの顧客満足度を調査することで、今自社がどう思われているかを再確認することが重要です。

顧客満足度に関しては、良い点と悪い点を両方調査することで製品のさらなる改善を目指すことができます。また、ニーズの調査については自社の商品をどういった方向でアプローチするのが良いかという点に焦点を置いて調査を行うのが効果的です。

顧客満足度やニーズの調査を定期的に行うことで、自社の現状や課題を把握することができ、活動がニーズに合っているかを確認することができます。そのため、このような調査は定期的な調査が必要です。

潜在層へのアピール

BtoBマーケティングの成功の三つ目のポイントとは、潜在層へのアピールの行うことです。既存の顧客だけに目を向けてしまうと、獲得できるかもしれない潜在層の顧客を失ってしまうことになるので、潜在層へのアピールもBtoBマーケティングの成功のコツの一つです。

既存顧客だけではなく、視野を広げてアピールをしていくことが重要です。製品やサービスの潜在層を獲得する動きを展示会やセミナーの開催、電話営業やWebサイトの活用を用いて行うことをリードジェネレーションと呼びます。

効率よく潜在層へのアピールを行うことが重要です。さらに、獲得した潜在層と接点を作り、信頼関係を築くことはリードナーチャリングと呼ばれます。

BtoBマーケティングとは購入決定の時間が長いマーケティング手法であるため、中長期的なリードナーチャリングは非常に重要です。