【初心者向け】ブランディングを始める時に読んでほしい本〜5選〜

ブランディングを考え始めた人におすすめの入門書を紹介します。現代は広告宣伝だけでモノやサービスが売れる時代ではありません。し烈な販売競争で優位に立つためには企業や商品のブランド化が重要です。本記事では入門書5冊、ブランド化に成功した事例を2つ紹介します。

初心者向けブランディングのおすすめの本5選

ブランディングとは、消費者にとって価値のあるブランドを構築するためのマーケティング活動です。企業はブランド力を高めることで消費者との信頼関係を築くだけではなく、ライバル企業とのし烈な競争で優位に立つことができます。

本記事では、初めてブランディングを学ぶ人を対象にした本を5冊紹介します。基本的な説明だけではなく実践方法も解説しているため、ビジネスで使うことも可能です。初心者だけではなくブランディングを学び直したい人も、ぜひ参考にしてください。

デジタル時代の基礎知識『ブランディング』 「顧客体験」で差がつく時代の新しいルール

本書は、翔泳社から2018年に出版されたブランディングの入門書で、山口義宏氏によって執筆されました。山口義宏氏は2010年にブランドコンサルティングをおこなうインサイトフォース株式会社を設立し、代表取締役を務めています。

本書はブランディングの基本を初心者に分かりやすく解説しています。INTRODUCTIONでは、ブランディングが必要な理由、情報処理との関連性について説明しています。

CHAPTERは全部で5つあり、ブランドの基本、ブランド戦略の概要、デジタルとの関連性、ブランド戦略の実行方法、ブランド戦略を定着させる方法などについて解説されているのです。

本書の特徴として、ブランドを初めて学ぶ人向けに構成されており、ブランディングの基本から応用まで学べる点が挙げられます。また、ブラディングを学び直したい人にとっても適した内容になっています。

リンク-デジタル時代の基礎知識『ブランディング』 「顧客体験」で差がつく時代の新しいルール, https://www.amazon.co.jp/%E3%83%87%E3%82%B8%E3%82%BF%E3%83%AB%E6%99%82%E4%BB%A3%E3%81%AE%E5%9F%BA%E7%A4%8E%E7%9F%A5%E8%AD%98%E3%80%8E%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%80%8F-%E3%80%8C%E9%A1%A7%E5%AE%A2%E4%BD%93%E9%A8%93%E3%80%8D%E3%81%A7%E5%B7%AE%E3%81%8C%E3%81%A4%E3%81%8F%E6%99%82%E4%BB%A3%E3%81%AE%E6%96%B0%E3%81%97%E3%81%84%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%AB-MarkeZine-BOOKS-%E5%B1%B1%E5%8F%A3/dp/4798155438

ブランディング22の法則

本書は、アメリカのアル・ライズとローラ・ライズらによって執筆されたブランディングのノウハウを丁寧に説明した解説書です。日本では、東急エージェンシー出版部より1999年に出版されました。

本書では、ブランディングのノウハウを22の法則として紹介し、それぞれ丁寧に解説しています。アル・ライズたちが掲げる法則には、拡張の法則や収縮の法則、パブリシティの法則や広告の法則などがあります。

ブランディングを構築するためのポイントを絞って解説しているため、チェックリストとして活用することも可能です。

リンク-ブランディング22の法則, https://www.amazon.co.jp/%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B022%E3%81%AE%E6%B3%95%E5%89%87-%E3%82%A2%E3%83%AB-%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%BA/dp/488497073X

選ばれ続ける必然 誰でもできる「ブランディング」のはじめ方

本書は2016年に講談社から出版されたブランディングの入門書です。著者の佐藤圭一氏は、広告会社の営業職を経て凸版印刷株式会社に入社しブランディングディレクターとして活躍しています。おもにブランド戦略の立案やコンサルティングをおこなっています。

現代は、商品に魅力があるだけでは売れない時代になっています。本書は、消費者から「選ばれ続ける」会社を作るためにどのようなブランディングを実行すればよいか分かりやすく解説しています。

冒頭でお客様が商品やサービスを選ぶ基準について解説しています。その後、第1章から第8章にわたって、ブランディングの具体的な実践方法について説明しています。

初めてブランディングを学ぶ人だけではなく経営者にも適しているでしょう。特に、利用者の口コミの悪さを解決したい、あるいは不祥事などを原因とする業績悪化から回復したいと願っている経営者に最適です。

リンク-選ばれ続ける必然 誰でもできる「ブランディング」のはじめ方 (講談社+α新書), https://www.amazon.co.jp/%E9%81%B8%E3%81%B0%E3%82%8C%E7%B6%9A%E3%81%91%E3%82%8B%E5%BF%85%E7%84%B6-%E8%AA%B0%E3%81%A7%E3%82%82%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%82%8B%E3%80%8C%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%80%8D%E3%81%AE%E3%81%AF%E3%81%98%E3%82%81%E6%96%B9-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%EF%BC%8B%CE%B1%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E4%BD%90%E8%97%A4%E5%9C%AD%E4%B8%80-ebook/dp/B01KSZOD86

ブランディング 7つの原則【実践編】 持続的なビジネス成長の実践ノウハウ (日本語) 単行本

本書は2019年に日本経済新聞出版より発行されたブランディングの解説書で、インターブランドジャパンによって書かれています。

インターブランドは1974年にイギリスのロンドンで設立されたブランディングの専門会社です。インターブランドジャパンはインターブランドの日本法人として東京に設立されました。

本書はブランディング構築の具体例として10企業を紹介しています。紹介されている企業はPanasonicなどの大企業や中堅企業、業界は飲食や製造業など多岐に渡ります。

各企業が海外展開や商品開発などでどのようなブランディングを実践してきたのか具体的に解説しています。

リンク-ブランディング 7つの原則【実践編】 持続的なビジネス成長の実践ノウハウ (日本語) 単行本, https://www.amazon.co.jp/%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0-7%E3%81%A4%E3%81%AE%E5%8E%9F%E5%89%87%E3%80%90%E5%AE%9F%E8%B7%B5%E7%B7%A8%E3%80%91-%E6%8C%81%E7%B6%9A%E7%9A%84%E3%81%AA%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%8D%E3%82%B9%E6%88%90%E9%95%B7%E3%81%AE%E5%AE%9F%E8%B7%B5%E3%83%8E%E3%82%A6%E3%83%8F%E3%82%A6-%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%91%E3%83%B3/dp/4532322960

シングル&シンプルマーケティング ~個客に深く長く寄り添い、利益を伸ばす

本書は本間充氏によって執筆されたマーケティングに関する解説書です。2018年に宣伝会議から出版されました。本間充氏は本書で「シングル&シンプル マーケティング」を提唱しており、具体的な実践方法を解説しています。

本間充氏は、アウトブレインジャパン株式会社とアビームコンサルティング株式会社の顧問をしています。企業のマーケティング支援をしたり、講演会や講座の講師をおこなったりしています。

本書では、マス・マーケティングではなくSNSなどのデジタルを活用しながら個々の顧客に向き合う「シングル&シンプル マーケティング」を提唱しています。

「シングル&シンプル マーケティング」を実践するための方法として、マーケターの役割やデジタルの活用方法、「1D2P1V」等を紹介しています。個々の顧客との対話を大切にすることで、利益を伸ばすマーケティング方法です。

 

 

ブランディングについて更に詳しく知りたいならブランディング事例を学ぼう

ブランディングをおこなうとき、成功しているブランディング事例を学ぶことは大切です。ブランディングは、各企業のビジネス環境や動向によって異なるため、それぞれに合った戦略を試しながら実行していきます。

しかし、ブランディングをおこなう過程においては、各企業の状況に関わりなく共通点もあります。ブランディング事例を通して、それらの共通点を学びブランド戦略に活用しましょう。

ここでは、ブランディングに成功している「スターバックス」と「ディズニーランド」を紹介します。

スターバックス

スターバックスはアメリカのシアトルで発祥したコーヒーショップです。日本では1996年に東京の銀座で第1号店がオープンしました。スターバックスコーヒージャパンによって運営されており、店舗数は全国で1,500店以上になります。

スターバックスは「高級感」「コーヒーのおいしさ」「おしゃれ」というイメージをもたれ、多くの消費者から支持されています。スターバックスが成功したポイントの1つに他店との「差別化」が挙げられます。

スターバックスが実践している「差別化」のポイントはおもに7つあります。

  • コーヒーのカスタマイズが可能
  • オープンテラスがある
  • 落ち着いた店内環境
  • ドリンクサイズが独自の呼称
  • 「第3の空間」というコンセプト
  • バリスタが在籍
  • 全面禁煙(但し、テラス席は除く)

スターバックスはこのような取り組みによって、新たな消費者を開拓しブランディングに成功しました。

さらに、スターバックスは2019年に世界で5番目となる旗艦店を東京の中目黒にオープンしています。焙煎所もあり、生豆からコーヒーができる過程を見ることができ、新たな体験に触れることが可能です。新たなコーヒー体験を提供しながら、さらなるブランディングを実践しています。

ディズニーランド

東京ディズニーランドは1983年4月に開園したアミューズメントテーマパークです。株式会社オリエンタルランドによって運営されており、隣接する東京ディズニーシーと併せて東京ディズニーリゾートと呼ばれています。

ディズニーランドは世界を代表するアミューズメントテーマパークとして、集客とリピーターを獲得するため徹底したブランド構築をおこなっています。

ディズニーランドはどのような手法でブランド構築をおこなっているのでしょうか。その中から2つの手法を紹介します。1つは「徹底した版権管理」、もう1つは「キャストに対する独自の行動基準」です。

ディズニーランドでは、ディズニーに関する全てのモノの使用に際してアメリカのディズニー社の承認が必要です。版権を守ることでディズニーのブランドとクオリティを守っています。

ディズニーランドは園内で働く人たちのことをキャストと呼んでいます。ディズニーランドでは、そのキャストに対して独自の行動基準「SCSE」を設けています。

「SCSE」とは、「Safety(安全)」「Courtesy(礼儀正しさ)」「Show(ショー)」「Efficiency(効率)」のことを指します。ディズニーランドではキャストがこのような行動基準を実践することでディズニーランドのコンセプトを守っているのです。