【失敗する前に】ブランディングにおけるKPIの重要性と作り方

ブランディングという作業は企業にとって必ずしも実施すべき内容ではありません。しかし、世の中にロングセラーと呼ばれている商品は必ずブランディングを実施しています。そこで今回はブランディングとKPI、KGIについて紹介していきます。

ブランディングは効果を測れないと言われているが本当なのか?

広告はレスポンス率や購買者人数などで効果の検証がしやすいという点がありますが、ブランディングはある商品を別の商品と区別するための要素でもありますので、効果検証は難しいのが実情です。

どんなに良い商品やサービスでも消費者に認知されることが無いと世の中に広がりませんので、企業や自治体にとってブランディングは重要な戦略になります。しかしブランディングは広告と比較するとイメージ的な要素が強いので、効果測定が行いにくいというデメリットがあります。

またブランディングは、ただ行えばよいというわけではありません。例えば飲食店でブランディングを意識する場合の効果分析は、顧客の滞在時間が長くなり追加注文が多くなる、SNSでの口コミが増えるなどのマーケティング効果を意識しなければなりません。

ブランディングしたい商品やサービスの機能や商標・キャッチフレーズ・記号など様々な要素が組み合わさって消費者の認知度を向上させるのがブランディングになります。ブランドといえば高級というイメージですが、それは間違っています。

 

 

ブランディングでKPIの作成する理由とは?

「KPI」という単語は聞いたことはあるが、説明できないという方は多くいるでしょう。KPIとは「Key Performance indicator」の頭文字を取った略語になっており、日本語に翻訳をすると「重要業績評価指標」となります。

ブランドの価値は数値化することが難しいですが、企業財産になり日本語に訳すとかしこまった印象になります。簡単にいうと目標を達成する為のものさしでしょう。

ブランディング戦略を立案する上で正しいターゲットやメディアに内容が認知されていることが大切ですので、ブランディングとKPI作成は大切な関係になります。

費用対効果が見えにくいブランディングに多額の金額を投資することは躊躇されますので、目標達成するための指標であるKPIを分かりやすく、明確に定めることがブランディング成功のカギになります。

最初の目標設定と設定した目標を達成するために必要なことを、決める作業を実施することをおすすめします。

KGIとKPIとは?

マーケティングや広告戦略などの部署に所属している方は日頃から「KGI」と「KPI」を意識して仕事していることでしょう。しかし一般の方にとっては専門用語の意味が分からず、イメージだけでマーケティングやブランディングを認識している方が多いと考えられます。

そこでまずは、KGIとKPIの意味と、その違いを説明します。KPIとは上記で説明した「Key Performance Indicators」の頭文字を取った略語で、目標に対するものさしで、KGIとは「Key Goal Indicator」の略語で最終目標のものさしという意味です。

簡単に説明するとKGIとKPIの違いは、KGIは「最終目標」や「GOAL」であり最終目標に達成するまでの過程に対してKPIがあります。KGIは組織やチームが目指すゴールとして設定されていて、例えば企業全体の年度売上目標などがあげられるのに対して、KPIは細分化された中間(途中経過)目標の設定で、例えば各部署で設定するKGI達成に向けた目標です。

ブランドの資産価値は具体的な施策のKGI・KPIといった形では算定することができないかもしれませんが、KGI・KPIを設定しないブランディング活動はぼやけた施策になって、消費者もよく分からずに終わってしまうのです。

KPIを作成するとおこること

仕事や学業でも計画を立ててから行動を開始する方が効率的で成果が出やすい傾向にあり、これがKPIを作成するということになります。KPIは目標を設定して、その目標に対してどのように取り組むべきかという指標です。

KPIを設定することは、設定した目標を分かりやすいように可視化して、共通の目標をお互いに共有して落とし込むことを容易にします。KPIを作成することで、ブランディングや仕事のプロジェクト内のメンバーを一つにまとめて、その目標に向かってメンバーがぶれることなく取り組むことを可能にしてくれます。

ブランディング戦略とはイメージが先行しがちですので、ブランディングというのは目的がはっきりしていないとぶれてしまい失敗に終わります。したがってKPIを作成することでチーム及びそのメンバーの目的がぶれず、同じ方向で作業を取り組むこができます。

KPIを作成すると目標へのベクトルが定まり今何をすれば良いのかということが明確になりますが、KPIを作成することの弊害も当然発生します。例えば、KPIが多すぎで作業量が増えて残業過多などになってしまうことや、目標を忘れてしまい作業ばかりに注目してしまうことです。

 

 

KPIを作成する方法

KPIを作成することで共通目標ができ、イメージ的な要素が強いブランディング戦略を明確にすることが可能ということを紹介しました。そこで次はKPIを作成する方法を紹介しますので参考にしてください。

まずKPIを作成する前に、KPIを何のために設定するのかということをチームやチームに所属するメンバーは理解しておかないといけません。KPIを作成するコツとしては最終目標(GOAL)であるKGIから落とし込むという方法がおすすめです。

KPIを作成するポイントは4点あります。1点目は「可視化する」ということです。KPIを設定する時点では、数値化することで可視化して進捗を確認することが大事になります。数値化すると明確になるので、動きやすくなります。

2点目は「一定期間でデータを共有及び周知する」という点です。KPIは設定した時点から目標に対する進行具合を都度確認して、「KGI達成のために進んでいるかどうか」を確認するということです。

3点目は「一定期間ごとにKPIの設定自体を見直す」という点です。そもそも設定している目的が的外れであったり、天変地異や世の中の情勢変化によったり、軌道修正を余儀なくされたりする場合もあります。そのような場合は当初のKPIにこだわることなく途中の段階でKPIを見直すことが大事になります。

最後は「KPI達成のための本来の目的がずれていないかを確認する」という点です。KPIとKGIは点と線で繋がっている関係でなくてはいけません。KGIを達成するためのKPIということを常に意識して、今行っている作業がKGI達成との整合性があるかを理解していなければなりません。

今回はブランディングとKPI・KGIについて紹介してきました。ブランディングという作業は企業にとって必ずしも実施すべき内容ではありません。しかし、世の中にロングセラーと呼ばれている商品は必ずブランディングを実施しています。

消費者に商品やサービスの認知度を向上してもらうというKGIを達成するために、どんな名称にするのか、どんな広告媒体やメディアに出稿しなければならないのかなどのKPI戦略を考えることがブランディングとKPI・KGIの関係性になります。